マニュファクチュール̶腕時計業界では、ムーブメントから文字盤、外装、仕上げに至るまで、自社内で一貫生産できるメゾンやファクトリーをこう呼ぶ。そんなマニュファクチュールの中でも、スイス屈指の歴史と卓越した技術力を誇るのがジラール・ぺルゴ(以下GP)である。メゾンを象徴するスリー・ゴールドブリッジ付きトゥールビヨンやミニッツリピーターを始めとする超複雑機構だけでなく、独自のコンスタントエスケープメント(調速脱進機構)の開発や、アストンマーティンとのコラボレーションなど、次世代を見据えたアプローチにも積極的だ。
日本とのつながりも古く、幕末に創業者ファミリーの一員であるフランソワ・ぺルゴが自社製の懐中時計を携え初めて日本の地を踏んでいる。これが時計を巡る日本とスイスとの関係の嚆こ うし 矢となった。
そんなGPは、現在パトリック・プルニエCEOの下、独立したマニュファクチュールとしてリスペクトを浴び、メゾンを象徴するDNAを受け継ぐ「ブリッジ」、スクエアケースの「ヴィンテージ1945」、エレガントなラウンドケースの「1966」など五つのコレクションを展開している。中でももっとも熱い視線を集めているのが「ロレアート」だ。
「ロレアート」の誕生は1975年。当時スイス時計業界は、クオーツ腕時計の登場で〝クオーツショック〞と呼ばれる苦難の時代を迎え、それまでにない新しい高級腕時計の姿が摸索されていた。
18Kゴールドなどの貴金属に代わり、ステンレススチールを用いたスポーティーでエレガントな高級腕時計、すなわち最近ではラグジュアリースポーツウォッチと呼ばれるカテゴリーのルーツが登場してくる。
ラグジュアリースポーツの旗手
1791年創業というスイス時計界でも屈指の歴史を持ち、比類ない技術力でも知られる実力派マニュファクチュール、ジラール・ぺルゴ。そのラグジュアリースポーツコレクションとして注目を集めている「ロレアート」コレクションにスポットを当てる。
1791年創業というスイス時計界でも屈指の歴史を持ち、比類ない技術力でも知られる実力派マニュファクチュール、ジラール・ぺルゴ。そのラグジュアリースポーツコレクションとして注目を集めている「ロレアート」コレクションにスポットを当てる。
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