東西を俯瞰する眼–帝国ホテルとライト 前編

1923年に開業した帝国ホテル2代目本館(通称・ライト館)を設計した建築家フランク・ロイド・ライト。ライト館誕生100年を機に、今もその影が色濃く残る帝国ホテルを探訪する。

Photo Satoru Seki Text Junko Chiba

1923年に開業した帝国ホテル2代目本館(通称・ライト館)を設計した建築家フランク・ロイド・ライト。ライト館誕生100年を機に、今もその影が色濃く残る帝国ホテルを探訪する。

  • 中央玄関の車寄せ 中央玄関の車寄せ
    当時の中央玄関の車寄せ。一般の宿泊客がタクシーなどで来館していた。
    写真提供/帝国ホテル 東京
  • 明るい光が回り込む客室 明るい光が回り込む客室
    明るい光が回り込む客室にも細部に至るまでライトのこだわりが見られる。
    写真提供/帝国ホテル 東京
  • 基礎工事 基礎工事
    膨大な時間と費用を要した基礎工事が、関東大震災での被害を最小限に抑えた。
    写真提供/帝国ホテル 東京
  • 中央玄関の車寄せ
  • 明るい光が回り込む客室
  • 基礎工事

圧巻は、数々の彫刻と装飾に彩られたメインロビーだ。中央玄関内の全ての空間が、3階までの吹き抜けを囲むように配置され、階段を上るごとに異なる視界が楽しめる。

華やかさと安らぎを具現化したこのライト館は、1968(昭和43)年に解体され、すでに建物自体の使命は終えたが、17年後に正面玄関部分のみが愛知県犬山市の博物館 明治村に移築されて復活!以来37年を経た今なお、往年の威光をそのままに、新しい命を紡ぎ続けている。

東西を俯瞰する眼-帝国ホテルとライト 後編」へ続く

●博物館 明治村
愛知県犬山市内山1
TEL 0568-67-0314
www.meijimura.com

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ラグジュアリーとは何か?

ラグジュアリーとは何か?

それを問い直すことが、今、時代と向き合うことと同義語になってきました。今、地球規模での価値観の変容が進んでいます。
サステナブル、SDGs、ESG……これらのタームが、生活の中に自然と溶け込みつつあります。持続可能な社会への意識を高めることが、個人にも、社会全体にも求められ、既に多くのブランドや企業が、こうしたスタンスを取り始めています。「NILE PORT」では、先進的な意識を持ったブランドや読者と価値観をシェアしながら、今という時代におけるラグジュアリーを捉え直し、再提示したいと考えています。