紳士の気品をまとうラグジュアリークーペ

大人のためのクルマがあるとしたら、大型のクーペをおいて他にはない。それを実感させてくれるのが、BMWの新型8シリーズだ。眺めてよし、乗ってよし、のすばらしい出来である。家族や仲間で集い、優雅で贅沢な時間を過ごせる日本初の本物のカントリークラブにも、よく合う雰囲気を持った一台だ。

Photo TONY TANIUCHI Text Fumio Ogawa

大人のためのクルマがあるとしたら、大型のクーペをおいて他にはない。それを実感させてくれるのが、BMWの新型8シリーズだ。眺めてよし、乗ってよし、のすばらしい出来である。家族や仲間で集い、優雅で贅沢な時間を過ごせる日本初の本物のカントリークラブにも、よく合う雰囲気を持った一台だ。

BMWの新型8シリーズと東京クラシッククラブ
BMWの新型8シリーズで訪れたのは、都心から約1時間の千葉市若葉区にある日本初の本物のカントリークラブ「東京クラシッククラブ」。東京クラシック馬主クラブでは、保有する馬を預託し乗馬を楽しむ「自馬預託プログラム」が用意されている。馬場だけでなく、ゴルフコース外周をめぐるホーストレッキングコースも完備されており、非日常を体感することができる。

そもそもBMWは、1970年代初頭の3.0CSや、80年代の6シリーズなど、自動車史に残る大型クーペを続々と世に出してきた。今、コンクールデレガンスなどで人気の高いモデルである。そのヘリテージを8シリーズは受け継いでいるのだ。

高級クーペづくりは、自動車メーカーにとってかなり難しいと言われる。技術力とデザイン力、そしてユーザーのライフスタイルや価値観を理解して初めて市場に受け入れられるからである。

8シリーズで、日本初の本物のカントリークラブ「東京クラシッククラブ」に乗りつけたら、超がつくほど上質な世界に、ジグソーパズルの一片のようにきれいにはまった。

世に高価格で高性能のハイパースポーツカーは多いけれど、エレガンスという点まで話が及ぶと、8シリーズのアドバンテージは大きい。

疾走するBMW
大型のラグジュアリークーペは、もちろん運転も楽しい。高速を走って遠くへ出かけたり、繁華街で“町乗り”したりするのにも最適なクルマだ。静粛性が高いうえ、リラックスしてドライブするのに、適度なスポーティーさを持ち、操作感覚がよくマッチしている。まさにBMWが得意とする一級のグランツーリスモだ。

内装のつくりは(言うまでもなく)上質で、いい上着に袖を通したような気分になるフィット感を連想した。乗員とクルマのいい感じの一体感があるのだ。乗り心地がよく、静粛性も高い。加えて、正確に作動するアダプティブクルーズコントロールなど、運転支援システムが充実しているので、遠出が苦にならない。

出先でうっかり狭い道に迷いこんでしまった時は、リバースアシストが役に立つ。最後の50メートルの軌跡をクルマが常に記憶しているので、停止後、ボタンを押してリバースギアに入れると、自動でクルマが後退してくれるのだ。運転する楽しさに加え、ハイテクでドライバーの負担を取り除いてくれる。

先にジグソーパズルを例に出したが、8シリーズのあるよき生活という“絵”を完成させる最後のピースはオーナーと同乗者だ。そうなれる人たちは、まことに幸福だと思う。完成したクルマなのだ。

BMW M850i xDrive Coupe
ボディー:全長4855×全幅1900×全高1345mm
エンジン:4.4ℓ V型8気筒ツインパワー・ターボ
最高出力:390kW(530ps)/5500rpm
最大トルク:750Nm(76.5kgm)/1800~4600rpm
駆動方式:4WD
トランスミッション:8速AT
価格:17,140,000円~

●BMWカスタマー・インタラクション・センター
TEL 0120-269-437

※『Nile’s NILE』2019年5月号に掲載した記事をWEB用に編集し掲載しています

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ラグジュアリーとは何か?

ラグジュアリーとは何か?

それを問い直すことが、今、時代と向き合うことと同義語になってきました。今、地球規模での価値観の変容が進んでいます。
サステナブル、SDGs、ESG……これらのタームが、生活の中に自然と溶け込みつつあります。持続可能な社会への意識を高めることが、個人にも、社会全体にも求められ、既に多くのブランドや企業が、こうしたスタンスを取り始めています。「NILE PORT」では、先進的な意識を持ったブランドや読者と価値観をシェアしながら、今という時代におけるラグジュアリーを捉え直し、再提示したいと考えています。