「美は乱調にある。諧調は偽りである」と瀬戸内寂聴は書いているが、料理もまた諧調と乱調の産物である。
料理人のクリエーションは、時として乱調を好み、時として諧調に戻る。料理における諧調が偽りであるわけがない。
しかし、目の前に出された料理の向こう側にすました顔の料理人の、乱調の意図が隠されているとしたら、実に楽しいことだ。
料理人たちの五感 3 目次
※『Nile’s NILE』2019年2月号に掲載した記事をWEB用に編集し、掲載しています
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