館林産きゅうり
そして、館林産は「まさに“ザ・きゅうり”。私たちがよく知るきゅうりを力強くしたイメージです」
これは唐揚げにして、パプリカ、そして鮑と合わせた。日本料理にはない「揚げたきゅうり」は新鮮な印象。熱々で、かつ風味が凝縮したきゅうりには、夏の暑さを吹き飛ばす勢いがある。
なお奥田さんは今回一品ずつを小さく盛るのではなく、あえて大きな皿を用いた大胆な盛り込みとした。その迫力ある第一印象は、食事の場を一気に盛り上げる。そしてきゅうりのビジュアルがはっきりと伝わる。濃い緑のアクセントと、いかにもみずみずしい薄緑を備えるきゅうりは、実はとても美しい。そんなことに気づかせてくれる盛り込みだ。
奥田透 おくだ・とおる
1969年、静岡県生まれ。高校卒業後、静岡の割烹旅館「喜久屋」、京都「鮎の宿つたや」、徳島「青柳」を経て、99年に静岡に「春夏秋冬 花見小路」をオープン。2003年に「銀座小十」を開業。13年にパリ、17年にはニューヨークに出店。『ミシュランガイド東京 2022』では二つ星の評価を得ている。東京すし和食調理専門学校教育顧問。
●銀座小十
東京都中央区銀座5-4-8
カリオカビル4F
TEL 03-6215-9544
www.kojyu.jp
▼胡瓜を極める 関連記事
飯塚隆太 リューズ
奥田透 銀座小十
川田智也 茶禅華
本多哲也 リストランテホンダ
時代を超えてつながる種って、すてきです
いいきゅうりは、いい砂丘地で育つ
新時代の農業スタディクラブ
涼味燦燦、美味しいきゅうり19選