「日々の快適な生活はメンタルと健康に良い影響を与えるため、家に投資することは確実なリターンがあります。家のスタンダードを高めることは、気分の豊かさにつながり、仕事や家庭、他の側面にも良い影響を与えます。コロナ禍で家での時間が増え、住まいに対する関心が高まった背景があります。北欧では寒い冬の長い期間、家での時間が多いことが住まいへの意識を高めています。アジアでもコロナやSNSの影響で住まいへの関心が増しています。」
では、質の高い豊かな住まいはどのようにすれば実現するのだろうか。
「素敵な暮らしをしている人は、生活に対して貪欲で、自分の好みに一貫した美意識を持っている」と芦沢啓治さんは語る。その域に達するには学びが必要であり、旅や経験を通じて感性を磨くことが大切です。スウェーデンの『ETT HEM』など、世界中の上質なホテルや友人デザイナーの家を訪れ、インテリアの重要性を感じたと述べる。
彼が手がける空間は、足を踏み入れるだけで心が穏やかになり、柔らかな光や調和した色合いが特徴だ。空間のノイズを慎重に取り除き、家具や照明などがトータルに調和していることで、忙しい現代人が求める豊かな暮らしのヒントがそこに実現している。
●芦沢啓治建築設計事務所
東京都文京区小石川2-17-15 1F
TEL 03-5689-5597
www.keijidesign.com
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※『Nile’s NILE』2024年1月号に掲載した記事をWEB用に編集し、掲載しています