“聖地”のDNAを宿す矜持

ドイツ時計製造の聖地とうたわれるグラスヒュッテ。
ここで1845年に創業され、大戦後の苦難の時代にも途切れることなく歴史を受け継いできたウォッチブランド、グラスヒュッテ・オリジナル。ドイツの銘品ならではの端正なたたずまいの中に息づく“聖地”のDNAを感じたい。

Text Yasushi Matsuami

ドイツ時計製造の聖地とうたわれるグラスヒュッテ。
ここで1845年に創業され、大戦後の苦難の時代にも途切れることなく歴史を受け継いできたウォッチブランド、グラスヒュッテ・オリジナル。ドイツの銘品ならではの端正なたたずまいの中に息づく“聖地”のDNAを感じたい。

  • “聖地”のDNAを宿す矜持 “聖地”のDNAを宿す矜持
    パワーリザーブ100時間の自社製キャリバー36-24を搭載。グラスヒュッテ・オリジナルでは、全モデルに対して数週間に及ぶ一連のテストを実施し、精度や品質に万全を期している。「セネタ・エクセレンス・パノラマデイト・ムーンフェーズ」自動巻き、ケース径40㎜、RGケース×アリゲーターストラップ、5気圧防水、3,157,000円。
  • “聖地”のDNAを宿す矜持 “聖地”のDNAを宿す矜持
    1878年にグラスヒュッテに設立された時計学校。時計師の育成を通じて時計製造の伝統を次世代へと継承。現在、この建造物はドイツ時計ミュージアムに改装されている。
  • “聖地”のDNAを宿す矜持 “聖地”のDNAを宿す矜持
    創業間もない時代の工房の風景。当時は窓に向かって作業机を並べ、太陽光の下で仕事が進められた。そんな時代から現在に至るまで、手作業による真摯なものづくりの伝統が続く。
  • “聖地”のDNAを宿す矜持
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自社一貫生産体制を確立し、コンポーネンツの95%以上を自社内で製造。手作業で研磨・面取り・装飾仕上げなどを施し、熟練技術者の手で組み立てを行う。グラスヒュッテ伝統の4分の3プレート、繊細な歩度調整が可能なダブル・スワンネック、緻ち 密みつなハンドエングレーブなどは同社の真摯(しんし)なものづくりの象徴だ。

現行コレクションには、クラシカルでエレガントな「セネタ」、アシンメトリーダイヤルの「パノ」など五つの柱があり、シンプルモデルから超複雑モデルまでをラインアップ。 ここに紹介するのは「セネタ」の新作2タイプである。

「セネタ・エクセレンス・パーペチュアル・カレンダー」は、12時位置にうるう年表示、2時の小窓に月、10時の小窓に曜日、4時にパノラマデイト、7時半にムーンフェイズを絶妙のバランスで配置。ローマ数字のアプライドインデックスも気品ある表情を引き立てている。レッドゴールドケースにはガルバニックシルバーダイヤルを組み合わせ、シックなラグジュアリー感を演出。ステンレスケースタイプには、エンボス加工を施したグレイン仕上げのガルバニックグレーダイヤルをセット。ブルーのインデックスや針と相まって、個性的なエレガンスを放つ。

「セネタ・エクセレンス・パノラマデイト・ムーンフェーズ」は、4時位置にパノラマデイト、その対角線上の10時半位置にムーンフェイズをレイアウト。端正ゆえに、上質な作り込みが際立つ。

いずれのモデルも、紳士的で控えめなたたずまいの中に、そこはかとない艶つやや、技術力に裏付けられた力強さを漂わせている。“聖地”に息づくDNAを、自身の手に乗せる喜びは格別なものに違いない。

●問い合わせ グラスヒュッテ・オリジナル
ブティック銀座 TEL03-6254-7266

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ラグジュアリーとは何か?

ラグジュアリーとは何か?

それを問い直すことが、今、時代と向き合うことと同義語になってきました。今、地球規模での価値観の変容が進んでいます。
サステナブル、SDGs、ESG……これらのタームが、生活の中に自然と溶け込みつつあります。持続可能な社会への意識を高めることが、個人にも、社会全体にも求められ、既に多くのブランドや企業が、こうしたスタンスを取り始めています。「NILE PORT」では、先進的な意識を持ったブランドや読者と価値観をシェアしながら、今という時代におけるラグジュアリーを捉え直し、再提示したいと考えています。