キャラバンの雰囲気を重視し、ビクトリアンアンティークの食器や備品を使用。シェフによるフレンチ風料理とワインが楽しめる。日本でも盛んなグランピングがヨーロッパで早くも1930年代に登場。富裕層の贅沢な旅行が特権とされた時代背景も影響している。
山の天候の急変にも耐え、高地に慣れて元気に歩き通す。目的地ではシェルパによるテントが迎え、アフタヌーンティーかアペリティフが楽しめる。シェルパが調達した食材でキャンプファイヤーを囲み、満天の星と標高のせいで酔う瞬間が特別。山の空気と闇が深い眠りに誘い、朝はヤクの鈴音で目覚める。
ヒマラヤのキャラバンの旅はシャングリラへのケルンに到達し、感謝を込めてケルンを時計回りに3周。風になびく曼陀羅(まんだら)旗のかなたに、シャングリラの松賛林(ソンツェリン)寺が幻のように現れた。
※『Nile’s NILE』2024年1月号に掲載した記事をWEB用に編集し、掲載しています