
明治神宮の鳥居をくぐり、木々を縫うように参道を吹き抜ける清新な風を身に受けたその瞬間、ふだんは感じることのない厳かな気持ちになる。気がついたら、しばし足を止めて手を合わせ、頭を垂れて黙礼している自分がいる。
なぜなのか。それは日本人が古来、高い山や深い森、清水流れる川、あるいは樹齢数百年の木や巨大な岩など、自然を神と信仰してきたことと無縁ではないだろう。
再開発で注目される外苑の話に入る前に、まず明治神宮の神域、内苑が伝える「森の神話」を読み解こう。
森は明日の神話です。 目次
永遠の杜
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明治神宮の「永遠の杜」はどのような経緯をたどってきたのか。神宮を彩る樹木たちは、これからどんな「明日の神話」をつづるのだろうか。神宮外苑、再開発に思う
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明治神宮外苑。さまざまなスポーツ施設を含むこの緑地帯は、再開発計画が進められようとしている中、次の100年に向けての岐路に立つ。-
樹木は自然界循環の要
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自然界の循環が滞ってしまっている。造園家の矢野智徳さんの生業は、弱体化した樹木に息吹を取り戻させること。矢野さんの自然、樹木、人間の関わりについて聞いた。 森に興じる“造園雀”
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造園業の3代目の西尾耀輔さんと、生物学者の片野晃輔さん。veigは、このユニークな組み合わせから生まれた造園ユニットだ。
※『Nile’s NILE』2023年9月号に掲載した記事をWEB用に編集し、掲載しています