ジュネーブウォッチグランプリ2022において、チャレンジ部門にエントリーし注目を集めたモデル。スイスのムーブメントサプライヤーであるソプロード社製ベースムーブメントに、ワールドタイム機能のモジュールを加えた。
「ZTAGE アークティック」
自動巻き、ケース径43mm、セラミック+SSケース×カーボンナイロン+ハイテクFKMラバーストラップ、5気圧防水、限定300本、651,200円。野生動物保護活動家ディーン・シュナイダー氏とのコラボ第3弾。彼が南アフリカに設立した動物保護区&リハビリテーションセンターであるハクナ・ミパカをモデル名に冠し、ライオンを意識したカラーリングとデザインを採用。ケニッシ社製マニュファクチュールキャリバー搭載。売上の10%が保護活動に寄付される。
「ノルケイン ワイルド ワン ハクナ ミパカ リミテッドエディション」
自動巻き、ケース径42mm、ノルテック+ラバーケース×ラバーストラップ、20気圧防水、限定300本、880,000円。
今年、日本初上陸を果たしたZTAGE(ステージ)も、興味を引くブランドだ。香港を拠点にスイスの高級ウォッチブランドに関わってきた三人を中心に17年に設立され、現在はイタリア国境に近いスイス・ルガノ近郊に自社ファクトリーを構える。スイスメイドのクオリティーにこだわることに加え、自然環境保護を掲げ、WWFに売り上げの一部を寄付することを表明している。ブランドのコンセプトにのっとり、「アマゾニア」「サバンナ」「グレイシャー」などのコレクションを展開。
ここに紹介するのはワールドタイム機能を備えた「アークティック」。9パーツからなるマルチレイヤー構造のスチールケースに、スクリューをあしらったホワイトセラミックベゼルを組み合わせた。複雑でハイテックなイメージの外装が目を引く。
かつて腕時計における複雑性を担ったのはムーブメントだった。それが今や、複合素材ケースの複雑性もタイムピースの価値とリンクする時代となったと言えそうだ。
まつあみ靖 まつあみ・やすし
1963年、島根県生まれ。87年、集英社入社。週刊プレイボーイ、PLAYBOY日本版編集部を経て、92年よりフリーに。時計、ファッション、音楽、インタビューなどの記事に携わる一方、音楽活動も展開中。著者に『ウォッチコンシェルジュ・メゾンガイド』(小学館)、『スーツが100ドルで売れる理由』(中経出版)ほか。
※『Nile’s NILE』2023年11月号に掲載した記事をWEB用に編集し、掲載しています