黄金の秋を駆ける VOLVO XC60

蓼科の木々がほんのりと赤や黄に色づき始めた10月初旬、いつもより稲刈りが遅れ、そこには黄金に輝く稲が一面に広がっていた。その豊かな秋の自然美を凌駕するクルマ、ボルボ XC60で疾走した。信州の山々の稜線にも、黄金の稲穂にも、美しさでは負けていないこのクルマがボルボであることは、そのディテール、シャープな線と曲線で立体的に造形されているデザインを見れば一目瞭然だ。躍動感にあふれ、一分の隙もなく仕上げられたエレガントなXC60は、整然とした美で蓼科の実りの秋を圧倒する。

Photo Satoru Seki Text Hirohisa Kaneko

蓼科の木々がほんのりと赤や黄に色づき始めた10月初旬、いつもより稲刈りが遅れ、そこには黄金に輝く稲が一面に広がっていた。その豊かな秋の自然美を凌駕するクルマ、ボルボ XC60で疾走した。信州の山々の稜線にも、黄金の稲穂にも、美しさでは負けていないこのクルマがボルボであることは、そのディテール、シャープな線と曲線で立体的に造形されているデザインを見れば一目瞭然だ。躍動感にあふれ、一分の隙もなく仕上げられたエレガントなXC60は、整然とした美で蓼科の実りの秋を圧倒する。

特徴的なTシェイプのLEDデイタイム・ランニング・ライトを内蔵
特徴的なTシェイプのLEDデイタイム・ランニング・ライトを内蔵したフルLEDヘッドライトが昼夜を問わずボルボであることを強く主張する。

ボルボの最主力車種「XC60」がフルモデルチェンジされた。

蓼科の山道と高速道路を走った第一印象は、静かで柔らかな乗り心地が高級感を先代モデルよりも、だいぶ高めていることだった。より大型のXC90に負けない立派な走りっぷりがうれしい驚きだった。

高速道路など直線主体のところでは、フラットな姿勢を保ちながら淡々とクルージングしていく。一般道や山道などのカーブを走る時には左右に少々のロール(傾き)を伴いながら曲がっていく。柔らかくコーナーをいなしながら曲がっていく感覚も独特のもので、クセになる。

シャープな線と深い彫りを組み合わせたサイドパネル
立体的な形状のボンネット、後方に向かって上昇していくサイドウインドーライン、そして強く傾斜したテールゲートの造形が、運動能力が高いSUVであることを印象づける。シャープな線と深い彫りを組み合わせたサイドパネルは、その個性を強調する。

長く付き合うのならば、こうしたタッチの方が広く受け入れられるはずだ。乗せられている人も安らげる。試乗車はオプションのエアサスペンションを装着していたので、その効能も大きかったのかもしれない。購入する際には、おおいに検討に値するだろう。

パワートレインは当初、ガソリン、プラグインハイブリッドの2種類が用意されている。それぞれ交通の流れをリードするに十分なパワーを持っていて、何の不満も抱かされることはなかった。なお、ディーゼルは来春追加される予定だ。

どのユニットにも組み合わされる8速ATが賢く、状況に応じてキメ細かく変速を行う。それもあって、加速性能で不足を感じることはなかった。

後席の広さや静粛性、居住性も申し分ない。トランクルームの容量も十分で、収納についての工夫も車内のあちこちにあって使いやすい。

コネクティビティーの先進性も最近のボルボ車の長所と魅力の一つだ。クルマがインターネットに接続してユーザーが得られるメリットがよく認識されている。

XC60のモデルチェンジの最重要ポイントは実は他にあって、それは運転支援システムを最新のものにアップデートし、いくつかの機能にステアリング・アシストを組み合わせたことにある。

  • テールゲートとリアライト テールゲートとリアライト
    XC60はどの角度から見ても北欧らしい独創性にあふれたSUV。テールゲートへと回り込んだリアライトもそうである。
  • 躍動感にあふれるハンドリング 躍動感にあふれるハンドリング
    行き届いた快適性と安心できる静かなキャビンでは、躍動感にあふれるハンドリングを楽しむことができる。
  • スクロールホイール スクロールホイール
    エンジンのスタート/ストップノブとドライブモード・セッティングのスクロールホイールは手触りがソフトなダイヤ目のローレットに。
  • インテリア インテリア
    暖かで魅力的なインテリア。特徴的なのは全ての席が同基準でしつらえられており、どこに座っても快適であること。
  • テールゲートとリアライト
  • 躍動感にあふれるハンドリング
  • スクロールホイール
  • インテリア

例えば、他のクルマや自転車、歩行者、大型動物(!)などへの衝突回避を支援する「ステアリング・サポート(衝突回避支援機能)」は、XC60で初めて採用された装備だ。同様に、「ステアリング・アシスト付BLIS(後車衝突回避支援機能付ブラインドスポット・インフォメーション・システム)」は、これまでインジケーターを点滅することで、ドライバーに後方から接近してくるクルマやバイクの存在を警告してきたが、それをステアリング・アシストと組み合わせることによって、車線変更時に衝突からの回避をクルマが助けてくれるのだ。

現在、こうした運転支援に関する装備と技術の進化は、ますます強くクルマに求められている。ボルボは、運転支援技術による安全性向上に以前から積極的に取り組んできていて、その最新の成果がXC60だ。
 
洗練された北欧デザインとともに、最新の運転支援技術が魅力を高めている。

VOLVO XC60 T5 AWD Inscription
ボディー:全長4690×全幅1900×全高1660㎜
エンジン:2.0ℓ DOHC水冷直列4気筒16バルブターボ
最高出力:187kW(254ps)/5500rpm
最大トルク:350Nm(35.7kg・m)/1500~4800rpm
駆動方式:AWD
トランスミッション:8速AT
価格:6,790,000円

●ボルボ・カー・ジャパン お客様相談室 TEL0120-55-8500

※『Nile’s NILE』2018年11月号に掲載した記事をWEB用に編集し掲載しています

ラグジュアリーとは何か?

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それを問い直すことが、今、時代と向き合うことと同義語になってきました。今、地球規模での価値観の変容が進んでいます。
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