新たなる伝説の幕開け

パテック フィリップから、待ちに待った「ノーチラス」の新作が届いた。デビューから46年目の新たなる伝説のスタートを祝いたい。また同じタイミングで発表されたローズゴールドをまとったコンプリケーションタイプの「ノーチラス」、女性用のジュエリーセッティングタイプの「アクアノート・ルーチェ」もあわせて紹介する。

Photo Takehiro Hiramatsu(digni) Text Yasushi Matsuami

パテック フィリップから、待ちに待った「ノーチラス」の新作が届いた。デビューから46年目の新たなる伝説のスタートを祝いたい。また同じタイミングで発表されたローズゴールドをまとったコンプリケーションタイプの「ノーチラス」、女性用のジュエリーセッティングタイプの「アクアノート・ルーチェ」もあわせて紹介する。

Patek

1976年のファーストモデルから30周年に当たる2006年に登場したステンレススチール製の「ノーチラス5711/1A」が、2021年をもってパテック フィリップのカタログから姿を消した。この事実は、多くの時計愛好家のため息を誘い、同時に次なる「ノーチラス」への期待を高めることとなった。今春の新作時計エキシビション、ウォッチズ&ワンダーズ2022で、パテック フィリップから「ノーチラス」の新作の発表がなかったことも、待望の声を広げたかもしれない。

「アクアノート・ルーチェ《レインボー》クロノグラフ7968/300」
ベゼルの内側にバゲットカット・ダイヤモンド、外側にレインボーグラデーションを描くカラーサファイアをセット。ラグジュアリーさと、クロノグラフならではのスポーティーさが絶妙なハーモニーを奏でる一本。「アクアノート・ルーチェ《レインボー》クロノグラフ7968/300」自動巻き、ケース径39.9mm(10-4時位置)、RGケース×コンポジットストラップ(レッド、マット・ベージュ、マット・ホワイトの3本が付属)、3気圧防水、28,611,000円。

その答えがついに届いた。10月18日、新生「ノーチラス5811/1」がベールを脱いだのだ。ケースとブレスレットはホワイトゴールド製。1976年のオリジナルモデルをオマージュし、3ピース構造のケースから、初号機で採用されていた2ピース構造に改められた。1mmサイズアップし、直径41mmとなった一方、厚さは8.2mmとより薄型化が実現されている。ムーブメントは、基幹的な存在というべきキャリバー 26-330 SCを前モデルから継続して搭載。ブレスレットには、特許を取得した安全性の高い折り畳み式バックルと、長さの調節が可能な新しいロック機構システムが採用されている。

中央部のブルーから、外周部に向かって濃くなるブラック・グラデーションのブルー・ソレイユ文字盤は、落ち着きのある洗練された雰囲気を醸し出す。ホワイトルミナスコーティングが施された丸みを帯びたバトンスタイルの時分針とアワーマーカーもホワイトゴールド製。3時位置のデイト表示も、ホワイトゴールド製の枠で囲われ、ノーチラス40周年に当たる2016年に開発された「40周年」フォントを採用し、さりげなくアクセントを添えている。

また、デイト、ムーンフェイズ、パワーリザーブ表示を備えたコンプリケーションタイプでは、ローズゴールド仕様の「5712/1」が新たに登場した。ローズゴールドに呼応するブラック・グラデーションのブラウン・ソレイユ文字盤を備え、エレガントにしてプレステージ感にあふれるモデルとなっている。

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ラグジュアリーとは何か?

ラグジュアリーとは何か?

それを問い直すことが、今、時代と向き合うことと同義語になってきました。今、地球規模での価値観の変容が進んでいます。
サステナブル、SDGs、ESG……これらのタームが、生活の中に自然と溶け込みつつあります。持続可能な社会への意識を高めることが、個人にも、社会全体にも求められ、既に多くのブランドや企業が、こうしたスタンスを取り始めています。「NILE PORT」では、先進的な意識を持ったブランドや読者と価値観をシェアしながら、今という時代におけるラグジュアリーを捉え直し、再提示したいと考えています。