フェアトレードとは、途上国に暮らす社会的・経済的に立場の弱い人びとに仕事の機会をつくりだし、公正な対価を支払うことで、彼らが自らの力で暮らしを向上させる貿易のこと。
「最初はナミビアで手に入れたフェアトレードのカゴや木彫りのアイテムを西麻布の小さなギャラリーで展示・販売しました。そこからしだいに、イギリスでサフィアが関わったフェアトレードの紅茶やコーヒー、アクセサリーなどを日本に紹介するようになったのです。」
そう語るのは、ピープルツリーの創立当初から携わる広報・啓発マネージャーの村田薫さんです。
売れなければ意味がない。着たいと思うファッションで世界を変える。
ピープルツリーでは、賃金を話し合いで決定しています。
現在のグローバル経済であれば、もともと売値が決まっていて、そのなかであらかじめ設定した仕入れ値で引き受けてくれるところに発注するというのが通例。ときには無理強いをし、安く買いたたくということも発生しかねません。ここに、ピープルツリーと他の企業との大きな違いがあります。
こうしてピープルツリーは既存のフェアトレードやオーガニックコットンというイメージをいい意味で覆し、新たなファンを獲得していきました。
・フェアトレード10の指針(10 Principles of Fair Trade)
1)生産者に仕事の機会を提供する
2)事業の透明性を保つ(どこで誰がどのようにつくっているか把握して説明責任を果たす)
3)安定した仕事の依頼をする公正な取引を実践する
4)生産者に公正な対価を支払う
5)児童労働および強制労働を排除する
6)差別せず、男女平等と結社の自由を守る
7)安全で健康的な労働条件を守る
8)生産者個人や団体の能力を伸ばす支援をする
9)フェアトレードを広める
10)環境を大切にする
ピープルツリーは、WFTO(世界フェアトレード連盟:World Fair Trade Organization)に加盟して、フェアトレード団体としての認証を受けています。