水天一碧の情景が心を満たす宿

空と海が一体となる景色を熱海・伊豆山の名湯とともにゆったりと満喫する。2023年12月にオープンした「佳ら久」で、温泉露天風呂付きの客室と、海の幸をふんだんに味わう食事、そして「間(あわい)」を大切にしたもてなしに心身を癒やす休日を堪能したい。

Photo   Text Rie Nakajima

空と海が一体となる景色を熱海・伊豆山の名湯とともにゆったりと満喫する。2023年12月にオープンした「佳ら久」で、温泉露天風呂付きの客室と、海の幸をふんだんに味わう食事、そして「間(あわい)」を大切にしたもてなしに心身を癒やす休日を堪能したい。

水天一碧の情景が心を満たす宿、熱海・伊豆山 佳ら久
テラスの水盤の先に広がる、相模湾の水天一碧の光景に息をのむ。レセプションや客室、大浴場など滞在中は随所でこの景色を眺められる。

水天一碧。主に水平線上で、空と海の青が融け合い、一続きに見えることを表す四字熟語だ。まさに心洗われるような絶景だが、この海に囲まれた日本でも、完璧な水天一碧の光景が眺められる場所は多くない。視界に障害物が入ったり、絶景が見られる場所が限られていて、長い時間は楽しめなかったりすることも少なくないのだ。次の旅では、そうした煩わしいもののない、最高の景色をゆっくりと味わいたい―。そんな人におすすめしたいのが、2023年12月にオープンした温泉リゾート「熱海・伊豆山 佳ら久」だ。

近隣にはコンビニも見当たらない、閑静な海辺の地。落ち着いたたたずまいのエントランスから、エレベーターで8階のフロントロビーへと進む。そこでさっそく出会うのが、紺碧の相模湾と空が一体となる、目の覚めるような眺望だ。外のテラスには空の青が映える水盤があり、海と空を眺めながら旅の疲れを癒やす足湯も用意されている。近隣の伊豆山神社や日本三大古泉の一つ「走り湯」を散策するのもいいが、何も考えず、ただゆったりと景色と温泉、そして海の幸に憩うような極上のひとときを楽しむ旅に、最適のリゾートである。

客室はすべて温泉露天風呂付きのぜいたくな造り。リゾートを象徴する「佳ら久ルーム」に入り、海を見下ろす露天風呂に波音を聞きながら入浴し、テラスのソファで風を感じながらあたたまった体を休める、非日常の時間を満喫する。

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それを問い直すことが、今、時代と向き合うことと同義語になってきました。今、地球規模での価値観の変容が進んでいます。
サステナブル、SDGs、ESG……これらのタームが、生活の中に自然と溶け込みつつあります。持続可能な社会への意識を高めることが、個人にも、社会全体にも求められ、既に多くのブランドや企業が、こうしたスタンスを取り始めています。「NILE PORT」では、先進的な意識を持ったブランドや読者と価値観をシェアしながら、今という時代におけるラグジュアリーを捉え直し、再提示したいと考えています。