おいしいはサステナブル


SDGs×企業 第23回 ネスプレッソ
おいしいはサステナブル

カプセルタイプの高品質なコーヒーブランド、ネスプレッソ。そのおいしさの裏には、長年継続してきたサステナブルな取り組みがあった。高品質なコーヒーの持続的な提供に真摯に向き合うからこそ、早くから世界各地で先進的な活動を続けている。ブランドコミュニケーションマネージャーの中岡美智子さんに話をうかがった。

Text Mizuho Ota


SDGs×企業 第23回 ネスプレッソ
おいしいはサステナブル

カプセルタイプの高品質なコーヒーブランド、ネスプレッソ。そのおいしさの裏には、長年継続してきたサステナブルな取り組みがあった。高品質なコーヒーの持続的な提供に真摯に向き合うからこそ、早くから世界各地で先進的な活動を続けている。ブランドコミュニケーションマネージャーの中岡美智子さんに話をうかがった。

ネスプレッソは、イタリアで飲んだエスプレッソに感動したエンジニアが家庭用に手軽に再現できないだろうかと開発を始めたことにあり、1986年にスイスでネスプレッソが誕生した。

品質向上のための改良を重ね、現在では世界83カ国で展開。サステナビリティにも早くから注力し、91年にはカプセルのリサイクルを開始。

2003年からは「AAAサステナブル・クオリティ™プログラム」を開始。持続可能なコーヒー豆の生産が続けられるように、コーヒー生産者に無償でサステナブルなコーヒー栽培のトレーニング、年金制度の提供、植樹活動などを実施している。現在は9割の豆がこのプログラムから調達。

特徴的なカプセルの素材
スイスでの徹底的な品質管理を経て、アルミ製の密閉カプセルが鮮度を保つ。抽出する瞬間まで湿気や酸素、光から遮断し、コーヒーの鮮度を守ることで、ひきたてのおいしいコーヒーの味わいを保てるのだ。

SDGsの取り組み
現在は80%の再生アルミを使用し、コーヒーかすは堆肥(たいひ)や培養土へ生まれ変わらせている。ネスプレッソは日本でのリサイクルに力を入れ、直営店や自宅回収のシステムを導入。

サステナビリティへの取り組みは他にも多岐にわたり、高品質なコーヒーの持続的な生産を目指す「リヴァイヴィング オリジンズ」なども展開。
例えば、長年の内戦に苦しんだ南スーダンでは、高品質なコーヒーが生産可能な状態までコーヒー畑をリヴァイヴ(回復)するサポートを行い、30年ぶりにコーヒー豆の輸出を実現。
ハリケーンでコーヒー畑の約80%が壊滅したプエルトリコや、その他、キューバ、ウガンダ、コロンビアなど、支援が必要だと感じた地域でのコーヒーコミュニティーの再生に生産者と共に取り組んでいる。


こうした継続的かつ包括的な取り組みが認められ、ネスプレッソは、環境や社会に配慮した公益性の高い企業に与えられる「Bコープ™」認証を受けている。

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    自宅回収用の専用のバッグは購入が必要だが、ギフトクレジットが付いて次回の買い物に利用できる。ブティック回収は無料。
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    (左)カプセルに使用しているアルミニウムは、自転車やボールペンなど、さまざまな製品の素材として再利用可能。(右)2023年に20周年を迎えた「AAAサステナブル・クオリティ(持続可能品質)TMプログラム」。各国の生産者と共に持続可能なコーヒー作りに取り組んでいる。
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    使用済みカプセルコーヒーは回収後、アルミニウムとコーヒーかすに分別。コーヒーかすは約1年かけて堆肥や培養土に生まれ変わらせて活用する。
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●ネスプレッソ
TEL 0120-57-3101
www.nespresso.com/jp/ja

※『Nile’s NILE』2024年1月号に掲載した記事をWEB用に編集し、掲載しています

ラグジュアリーとは何か?

ラグジュアリーとは何か?

それを問い直すことが、今、時代と向き合うことと同義語になってきました。今、地球規模での価値観の変容が進んでいます。
サステナブル、SDGs、ESG……これらのタームが、生活の中に自然と溶け込みつつあります。持続可能な社会への意識を高めることが、個人にも、社会全体にも求められ、既に多くのブランドや企業が、こうしたスタンスを取り始めています。「NILE PORT」では、先進的な意識を持ったブランドや読者と価値観をシェアしながら、今という時代におけるラグジュアリーを捉え直し、再提示したいと考えています。