パーペチュアル・カレンダー機構は、IWCの技術力を象徴する存在として知られている。1980年代半ば、当時の技術責任者クルト・クラウス氏の尽力で完成したパーペチュアル・カレンダーは、機械式時計の復興を象徴する存在となり、その後もブランドの“顔”となっていく。
それもあってか、IWCは“質実剛健なマニュファクチュール”という文脈で語られることが多い。確かにその通りなのだが、それはIWCの一つ側面に過ぎない。
例えばIWCにはエレガンスを追求する側面もある。それを物語るコレクションが「ポートフィノ」である。
イタリア北部ジェノバ近郊の瀟洒(しょうしゃ)な港町ポートフィノは、イタリアンリビエラのリゾートとして、ハリウッドスターを始め、世界中のセレブリティーに愛されてきた。その名を冠した同コレクションは、ピュアなラウンドケースにストレートラグを備え、すらりと伸びたリーフ針や、12時位置のみローマ数字とした繊細なアプライドインデックスなどが、品格あるエレガンスを奏でている。
IWCを象徴するパーペチュアル・カレンダー機構を搭載した「ポートフィノ・ パーペチュアル・カレンダー」は、3時位置に日付、6時位置に月とムーンフェイズ、9時位置に曜日とうるう年表示をバランスよく配置し、控えめな端正さが印象深い。
18Kゴールド素材のケースも、この時計の揺るぎない価値に寄与している。
「ポートフィノ」にはIWCのコレクションの中で唯一、18Kゴールドケースにダイヤモンドをセットした小振りな女性用モデルも用意されている。プレステージ感のあるペアウォッチを探している向きには絶好の選択肢となるに違いない。
先進性に積極的なこともIWCを語る上で欠かせない側面だろう。
80年代、IWCは他に先駆けてブラックセラミック製ケースを開発。それから間もなく、ホワイトセラミックの実験的製造にも着手。現在ではホワイトはもちろん、アースカラーの「モハーヴェ・デザート」や、ダークグリーンの「ウッドランド」などの他にないカラーまでも実現させている。
近年、独自開発した新素材セラタニウム®も、IWCの先進性を示すものだ。チタニウム合金に特殊な処理を施すことでセラミックと同等の表面硬度を実現し、両者のメリットを兼備。独特なマットブラックカラーも目を引き付ける。
IWCは、国際標準の色見本帳などで知られるPantone®とパートナーシップを締結。「IWC レイク・タホ」と名付けられたホワイトカラーや、セラタニウム®ならではのマットブラックカラー「IWCセラタニウム®」などが、Pantone®の公認色となっている。こうした独自色のセラミックやセラタニウムケースに、パーペチュアル・カレンダーを搭載したモデルは、伝統性と先進性とが融合したIWCの魂を宿すものと言えそうだ。
IWCのさまざまな側面を、パーペチュアル・カレンダーを軸として解き明かせば、新たな発見や驚きに遭遇できる。
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