“畑の伝道師”が出会う鳥取

「トラットリア庭」の渡邉明さんは、日本の生産者を応援し続けるレジェンド。外食のシーンで野菜料理をメジャーに引き上げ、肉、魚の生産者とも信頼関係を築いてきた。そんな渡邉さんは鳥取食材と、とりわけ縁が深い。今回取材した生産者の手による品々で料理を2品作ってもらった。

Photo Masahiro Goda  Text Izumi Shibata

「トラットリア庭」の渡邉明さんは、日本の生産者を応援し続けるレジェンド。外食のシーンで野菜料理をメジャーに引き上げ、肉、魚の生産者とも信頼関係を築いてきた。そんな渡邉さんは鳥取食材と、とりわけ縁が深い。今回取材した生産者の手による品々で料理を2品作ってもらった。

トラットリア庭。ホタテ入りの「若桜のお米」のリゾット
ホタテ入りの「若桜のお米」のリゾット。わさびの若葉とオイルの爽やかな辛さが、米とホタテそれぞれの甘みとうまみをグッと引き立て、豊かな風味に。えごまの実の食感がアクセント。

ホタテ入りの「若桜のお米」のリゾット

一方のリゾットは、若桜農林振興の若桜のお米とえごま、西河商店のわさびの若葉とわさびオイルを用いている。
「リゾットにするにはもったいないほどのいいお米(笑)。甘みの強いホタテに負けません」
そしてわさびの爽やかな風味と辛さが、米とホタテのうまみと甘みを引き上げる。仕上げに散らすえごまの実は、見た目と食感のアクセント。プチプチとした舌触りが楽しい。

「鳥取には20回以上行っています。行きすぎ(笑)? でも個人的に大好きな土地なんです」
食材の豊かさはもちろん、大山のパワーにも引かれるという。「うちの店は全国から素材を集めていますが、特に多く頼っている地方がいくつかあります。鳥取はその筆頭です」
新しい名産が生まれている鳥取の食材。ますます渡邉さんを刺激し続けるだろう。

TRATTORIA庭 渡邉明氏

渡邉明
「畑の伝道師」と呼ばれるほど生産者に寄り添う料理人。ライフワークの野菜に加え、肉への取り組みも活発。10月末には「TRATTORIA THE CARNE TOKYO」を青山にオープン。

●TRATTORIA庭
TEL 03-6434-7155
www.farm-akira.com/trattoria-niwa

※『Nile’s NILE』2023年11月号に掲載した記事をWEB用に編集し、掲載しています

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