食の21世紀は、日本の食材が世界に注目されることから始まった。世界を股にかけて活躍する料理人が日本にやってくると、その食材の豊富さに驚き、すすんで自らの料理に取り入れる。一方で、海外に出た日本の料理人は、日本が新鮮で多彩な食材がそろう恵まれた環境であったことに気づかされるという。
令和を迎えた今、食材は地球規模で危機的状況にある。環境の変動による生態系の変化、乱獲などによる海洋資源の減少、価格の高騰といった現象に、我々は直面している。この状況をどう考えていくのか。作る側にも、食べる側にも、「令和の時代」が突きつける課題は大きい。
令和を食べる Ⅲ 目次
※『Nile’s NILE』2019年8月号に掲載した記事をWEB用に編集し、掲載しています