
食の21世紀は、日本の食材が世界に注目されることから始まった。世界を股にかけて活躍する料理人が日本にやってくると、その食材の豊富さに驚き、すすんで自らの料理に取り入れる。一方で、海外に出た日本の料理人は、日本が新鮮で多彩な食材がそろう恵まれた環境であったことに気づかされるという。
令和を迎えた今、食材は地球規模で危機的状況にある。環境の変動による生態系の変化、乱獲などによる海洋資源の減少、価格の高騰といった現象に、我々は直面している。この状況をどう考えていくのか。作る側にも、食べる側にも、「令和の時代」が突きつける課題は大きい。
令和を食べる Ⅲ 目次
厲家菜 厲愛茵
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「令和を迎え、人も料理も、自然との調和を改めて強く意識したい。そう思い、五行思想を表現しました」「日本の食材の新鮮さ、魚を多く食べる習慣は、日本人の長寿につながっているはず。学ぶところがあります」蓮 三科 惇
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鱧(はも)を選んだのは、恵まれた境遇への感謝の思いからでもある。「令和は僕にとって、“親元”である神楽坂から離れて、銀座で再スタートを切った、まさに新しい時代です」山田チカラ 山田チカラ
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2日間かけて仕込んだ琥珀色のコンソメスープ。手間も時間も材料費もかかるが、その味わいは本物だ。「令和はもう一度、しっかり店でお客様と向き合いたい。そして、お客様が本当に求めているものを探したいです」フィリップ・ミル 東京 フィリップ・ミル
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「令和」というテーマで紹介してくれたのは、金目鯛とシャンピニオンを重ねた料理。周りには黄金色のスープ・ド・ポワソンを注いだ。「“令和”は、“美しいハーモニー”というイメージの言葉だと聞きました。中心に据えたのは、海と陸の食材の調和です」東京ステーションホテル オーク 杉本壽
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「梅花の宴」と「緑風の香」は、年号の典拠である万葉集にちなんで命名された祝祭のカクテル。万葉から令和へと吹き抜ける“時代の風”は、爽やかで香り高い。料理人たちの記憶に残る昭和の味、平成の味
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蓮 三科惇さん、山田チカラ 山田チカラさん、厲家菜 厲愛茵さん、東京ステーションホテル オーク 杉本壽さん、フィリップ・ミル 東京 フィリップ・ミルさんに記憶に残る昭和の味、平成の味を伺った。
※『Nile’s NILE』2019年8月号に掲載した記事をWEB用に編集し、掲載しています