愛しの“氷屋さんのかき氷”

老舗氷屋の4代目夫婦が営む、かき氷専門店「四代目大野屋氷室」。48時間以上かけてゆっくりと凍らせた最高級ランクの“生氷® ”のみを用いて、かき氷を作っている。「かき氷を家でも食べたい」という思いをきっかけに生まれた「飲むかき氷」も好評だ。

Photo Satoru Seki

老舗氷屋の4代目夫婦が営む、かき氷専門店「四代目大野屋氷室」。48時間以上かけてゆっくりと凍らせた最高級ランクの“生氷® ”のみを用いて、かき氷を作っている。「かき氷を家でも食べたい」という思いをきっかけに生まれた「飲むかき氷」も好評だ。

  • 四代目大野屋氷室 かき氷
    今まで作ったシロップは実に800種類以上。なかでも一番人気が「いちごみるく」だ。
  • 四代目大野屋氷室 かき氷
    氷本来の味や食感、くちどけを堪能するため、あえて形は整えない。
  • 四代目大野屋氷室 かき氷
    削られた生氷®はため息がでるほど美しい。
  • 四代目大野屋氷室 かき氷
    ご主人や店舗スタッフと協力して店を切り盛りする夕希さん。

スプーンを氷に差し入れると、あまりのやわらかさに逆に不安になるほど。口の中で冷たさがほどけて、はかなさは夢の食べもののようだ。確かに甘みと酸味が調和し、いちごの旨みが伝わってくる。果肉の食感も楽しい。

数年前、四代目大野屋氷室のかき氷をスパウトパウチ容器に入れた「飲むかき氷」を発売したところ、「buyer’s room 2021」にて経済産業大臣賞を受賞した。この商品も「まかないでいつも食べているかき氷を家でも食べたい」という夕希さんの思いをきっかけに生まれたものだ。

「好きだからこそ、こだわれるんです。メニューや商品の開発も、自分たちが食べたいものを考えています」

夕希さんの笑顔は涼やかで、まぶしい情熱に満ちている。伝統と愛がいっぱいの四代目大野屋氷室には、また訪れたくなるような魅力があふれていた。

●四代目大野屋氷室
東京都台東区上野6-14-1
ヒダリキキ1F
TEL 03-6802-7660
www.yondaimeoonoya.com

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ラグジュアリーとは何か?

ラグジュアリーとは何か?

それを問い直すことが、今、時代と向き合うことと同義語になってきました。今、地球規模での価値観の変容が進んでいます。
サステナブル、SDGs、ESG……これらのタームが、生活の中に自然と溶け込みつつあります。持続可能な社会への意識を高めることが、個人にも、社会全体にも求められ、既に多くのブランドや企業が、こうしたスタンスを取り始めています。「NILE PORT」では、先進的な意識を持ったブランドや読者と価値観をシェアしながら、今という時代におけるラグジュアリーを捉え直し、再提示したいと考えています。