また、何を基準に選んだらよいのか?と尋ねると、昨今は亜硫酸無添加のナチュラル系や、ビオディナミ農法でブドウを育てるなど、サステナブルに注力するワイナリーも増えてきているので、そこに着目して飲むのも今の時代らしい、と。また今年はちょっと深みのあるいいものを、と思うなら、ぜひボジョレー・ヴィラージュ・ヌーボーを選んでみてはということだ。
さて、味わい方だが、実は何より大切なのが温度だそう。「フルーツの熟した風味を楽しむものだから低めがいい。飲む1時間ほど前に抜栓し冷蔵庫に入れておく。そしてその間に料理をするくらいがちょうどいいですよ。途中で味見をすれば料理の方向も調整できますし」と若林さん。抜栓するのは、フレッシュさの裏側にあるアルコール臭をとばすためだそう。
そして何よりうれしいのが、家庭料理との相性もいいということ。逆に複雑なもの、ヘビーなものは合わない。けれど、肉も魚もいける。牡蠣にベーコンを巻いて焼いたものや、ブロッコリーのアンチョビーあえなど、シンプルなものに力を発揮。難しいことを考えずに合わせられるのがボジョレーのいいところだそうだ。何より、今年の果実を飲みきろう、そんな気持ちで楽しみたい。
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ボジョレー・ヌーボー神話
ボジョレー・ヌーボーが一世を風靡してから早30年ほど。今、改めてボジョレー地区のワインを知り、ボジョレー・ヌーボーを味わう価値を、気鋭のソムリエ若林英司氏に尋ねた。
ボジョレー・ヌーボーが一世を風靡してから早30年ほど。今、改めてボジョレー地区のワインを知り、ボジョレー・ヌーボーを味わう価値を、気鋭のソムリエ若林英司氏に尋ねた。
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