マネージングディレクターのアントニー・リンゼイ氏はこう語る。
「象徴的な作品は、2代目のピーター・カール・ファベルジェが当時のロシア皇帝のために制作したインペリアル・イースター・エッグでしょう。彼はファベルジェのイースター・エッグがお気に入りで他国の王室にも贈っています。当時の作品はサザビーズなどの一流オークションに時折出品され、何十億円という高価格で落札されています」
時を超えて愛されるファベルジェの作品。彼らには、何世代にも受け継がれる宝となるものだけを創造するという伝統があるのだ。
「それと同時に、常に新しいことに戦します。お客様を驚かせるものを生み出すことも大切にしているのです。近年は腕時計というジャンルへの挑戦に力を入れています」
一流時計ブランドの最高級品だけを手掛ける職人のジャン・マルク・ヴィダレッシュの技術力により、ファベルジェの斬新な発想とデザインが、時計業界を瞠どう目もくさせる作品になった。ジュネーブグランプリでは2015年と16年にそれぞれカテゴリー別のグランプリを受賞。17年もノミネートされており、受賞すればジュネーブグランプリ初の3年連続受賞ブランドになる。
「ファベルジェは時を超えて新しく感じられるという、難しいものづくりを続けてきた。現代のお客様はもちろん、それを受け継ぐ未来のお客様をも魅了する作品づくりを、これからも極めていきたいと思います」
●EQ&Co.
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※『Nile’s NILE』2017年12月号に掲載した記事をWEB用に編集し掲載しています