最近、デジタルコミュニケーションの進化が著しい。その一方、デジタルではカバーできないアナログなコミュニケーションの大切さも浮かび上がってきた。人と人とのリアルな対面はもちろん、生で体感するコンサート、演劇、絵画鑑賞……。腕時計もしかり。デバイスの画面や雑誌からある程度その魅力は伝わっても、実際手に取り、腕に乗せたときの感興に優るものはない。
スイス屈指の技術力を誇るウォッチ・マニュファクチュール、ジャガー・ルクルトも、それを熟知している。この名門メゾンのGINZA SIXブティック5周年を記念し、4月8日から5月8日まで、希少性の高い逸品と対面できるイベントが開催されることは喜ばしい。
この機会にぜひ触れてみたいひとつが「レベルソ・ワン・デュエット・ハイジュエリー」だ。
ジャガー・ルクルトを代表するアイコン「レベルソ」のことはご存じの方も少なくないだろう。1931年、イギリス統治下のインドに赴任中の将校からの要望で、ポロ競技中に着用しても、ケースを反転させて風防や文字盤を守れるモデルとして開発された。
アールデコ華やかなりし時代の空気を反映したデザインも秀逸。カラフルな文字盤や、自由でクリエイティブな女性に向けたバージョンなどもいち早く発表し、時代の先端を行くものとしてもてはやされた。
「レベルソ・ワン・デュエット・ハイジュエリー」は、そんなDNAをラグジュアリーに進化させた一本。「レベルソ」を象徴するケース上下の3本のライン状のゴドロン装飾部分から、ベゼル、ケースサイドまで、熟練技術者によるサヴォアフェール(ノウハウ)を駆使し、バゲットカットダイヤモンドで埋め尽くされた。ダイヤモンドのカラーはF-G、クラリティはVVSと、クオリティーも極めて高い。
伝統の反転ケースの両面に全く異なる表情の時刻表示機能を備えたダブルフェイス仕様。贅沢でありつつ、控えめな上品さは、ジャガー・ルクルトならではだ。
男性用では「レベルソ・トリビュート・デュオ・スモールセコンド」を手に取って欲しい。
サンレイブラッシュ仕上げの深いブルーの文字盤には、オリジナルモデルに倣ったペンシルタイプのアプライド・インデックスとミニッツトラックを配し、力強いドーフィン針を採用した。オリジナルの2針仕様に替えてスモールセコンドを追加し、クラシカルな雰囲気と実用性とを両立。ケースを反転させると、時分表示のラージサークルと、昼夜表示を兼ねた24時間表示のスモールサークルが、わずかに重なるようにレイアウトされた、第2時間帯表示用の文字盤が姿を現す。
パートナーシップを結んでいるアルゼンチンの名門ポロ・ブーツ・メーカー、カーサ・ファリアーノ社によって特別にデザインされたレザーストラップも味わいを添えている。
深遠な時計の世界観に浸るべく一人足を運ぶもよし、カップルで訪れ二人の時間を重ねるのもよし。ジャガー・ルクルトGINZA SIXブティックに至高の時が待ち受けている。
●ジャガー・ルクルト TEL0120-79-1833
※『Nile’s NILE』2022年4月号に掲載した記事をWEB用に編集し掲載しています