アイコニックピースを間近で見る興奮

技術力と歴史に彩られた名門ウォッチメゾン、ジャガー・ルクルト。数々の逸品の中でも、サヴォアフェールと称される伝統的で特別なクラフツマンシップを惜しみなく投入したモデルと出会う機会が用意された。

Text Yasushi Matsuami

技術力と歴史に彩られた名門ウォッチメゾン、ジャガー・ルクルト。数々の逸品の中でも、サヴォアフェールと称される伝統的で特別なクラフツマンシップを惜しみなく投入したモデルと出会う機会が用意された。

最近、デジタルコミュニケーションの進化が著しい。その一方、デジタルではカバーできないアナログなコミュニケーションの大切さも浮かび上がってきた。人と人とのリアルな対面はもちろん、生で体感するコンサート、演劇、絵画鑑賞……。腕時計もしかり。デバイスの画面や雑誌からある程度その魅力は伝わっても、実際手に取り、腕に乗せたときの感興に優るものはない。

スイス屈指の技術力を誇るウォッチ・マニュファクチュール、ジャガー・ルクルトも、それを熟知している。この名門メゾンのGINZA SIXブティック5周年を記念し、4月8日から5月8日まで、希少性の高い逸品と対面できるイベントが開催されることは喜ばしい。

「レベルソ・ワン・デュエット・ハイジュエリー」
表面はマザー・オブ・パール製ダイヤルに手書き風のアラビア数字を配し、裏面にはブラックのアヴェンチュリン製ダイヤルに太陽光線を思わせるダイヤモンドの装飾をあしらった。
「レベルソ・ワン・デュエット・ハイジュエリー」
自社製手巻きキャリバー844搭載。ダイヤモンド計250個(約5.65ct)をセット。WGケース×サテンストラップ、サイズ36.3×18㎜。3気圧防水。24,640,000円(参考価格;為替レートにより変動あり)

この機会にぜひ触れてみたいひとつが「レベルソ・ワン・デュエット・ハイジュエリー」だ。

ジャガー・ルクルトを代表するアイコン「レベルソ」のことはご存じの方も少なくないだろう。1931年、イギリス統治下のインドに赴任中の将校からの要望で、ポロ競技中に着用しても、ケースを反転させて風防や文字盤を守れるモデルとして開発された。

アールデコ華やかなりし時代の空気を反映したデザインも秀逸。カラフルな文字盤や、自由でクリエイティブな女性に向けたバージョンなどもいち早く発表し、時代の先端を行くものとしてもてはやされた。

「レベルソ・ワン・デュエット・ハイジュエリー」は、そんなDNAをラグジュアリーに進化させた一本。「レベルソ」を象徴するケース上下の3本のライン状のゴドロン装飾部分から、ベゼル、ケースサイドまで、熟練技術者によるサヴォアフェール(ノウハウ)を駆使し、バゲットカットダイヤモンドで埋め尽くされた。ダイヤモンドのカラーはF-G、クラリティはVVSと、クオリティーも極めて高い。

伝統の反転ケースの両面に全く異なる表情の時刻表示機能を備えたダブルフェイス仕様。贅沢でありつつ、控えめな上品さは、ジャガー・ルクルトならではだ。

「レベルソ・トリビュート・デュオ・スモールセコンド」
1931年のオリジナルモデルに敬意を表し、その意匠を受け継ぎつつ、現代的な解釈を加えた“トリビュート”仕様の1本。
「レベルソ・トリビュート・デュオ・スモールセコンド」
自社製手巻きキャリバー854A搭載。SSケース×カーサ・ファリアーノ社製レザーストラップ、サイズ47×28.3㎜、3気圧防水。1,355,200円。

男性用では「レベルソ・トリビュート・デュオ・スモールセコンド」を手に取って欲しい。

サンレイブラッシュ仕上げの深いブルーの文字盤には、オリジナルモデルに倣ったペンシルタイプのアプライド・インデックスとミニッツトラックを配し、力強いドーフィン針を採用した。オリジナルの2針仕様に替えてスモールセコンドを追加し、クラシカルな雰囲気と実用性とを両立。ケースを反転させると、時分表示のラージサークルと、昼夜表示を兼ねた24時間表示のスモールサークルが、わずかに重なるようにレイアウトされた、第2時間帯表示用の文字盤が姿を現す。

パートナーシップを結んでいるアルゼンチンの名門ポロ・ブーツ・メーカー、カーサ・ファリアーノ社によって特別にデザインされたレザーストラップも味わいを添えている。

深遠な時計の世界観に浸るべく一人足を運ぶもよし、カップルで訪れ二人の時間を重ねるのもよし。ジャガー・ルクルトGINZA SIXブティックに至高の時が待ち受けている。

●ジャガー・ルクルト TEL0120-79-1833

※『Nile’s NILE』2022年4月号に掲載した記事をWEB用に編集し掲載しています

ラグジュアリーとは何か?

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それを問い直すことが、今、時代と向き合うことと同義語になってきました。今、地球規模での価値観の変容が進んでいます。
サステナブル、SDGs、ESG……これらのタームが、生活の中に自然と溶け込みつつあります。持続可能な社会への意識を高めることが、個人にも、社会全体にも求められ、既に多くのブランドや企業が、こうしたスタンスを取り始めています。「NILE PORT」では、先進的な意識を持ったブランドや読者と価値観をシェアしながら、今という時代におけるラグジュアリーを捉え直し、再提示したいと考えています。