花盛りハイド・パークを遊び場に

イギリス・ロンドンにある、タイ王室が所有するクラシカルなホテル「ロイヤル・ランカスター・ロンドン」に、自然歴史博物館とのコラボレーションによるアフタヌーンティーが登場。ミツバチの好む花々をイメージしたしいお菓子とサンドイッチを楽しみたい。

Text Koko Shinoda

イギリス・ロンドンにある、タイ王室が所有するクラシカルなホテル「ロイヤル・ランカスター・ロンドン」に、自然歴史博物館とのコラボレーションによるアフタヌーンティーが登場。ミツバチの好む花々をイメージしたしいお菓子とサンドイッチを楽しみたい。

花盛りハイド・パークを遊び場に、ロイヤル・ランカスター・ロンドン
公園に面したロイヤル・ランカスター・ロンドンのエントランス。

世界三大都市としてうたわれ、四つの世界遺産を有し、重厚な建物が並ぶロンドン。人口1000万人の大都市へなりつつあるが、豊かな緑に恵まれ、2019年に世界初の「公園都市」に認定された。実際、ロンドンには3000以上の公園があり、大小の緑地を合わせると市の2割に達するという。

中でもロンドン中心部にあるハイド・パークは320エーカーもあり、庭園や木立、広々とした芝地、池、乗馬コースなどがある。隣接するケンジントン・ガーデンズは、ウィリアム王子とキャサリン妃のパレスがあることで知られている。こうした市内にある公園の多くはロイヤル・パークと呼ばれ、もともとは英国王室の所有する狩猟場で、現在は公立公園として慈善団体が維持している。

王室ゆかりのハイド・パーク北側に面するロイヤル・ランカスター・ロンドンは、タイ王室が所有するクラシカルなホテル。数年前に大改装を経て自然光にきらめく優雅なオリエンタルタッチのモダンインテリアに。照明など随所に蜜蜂のハニカムをモチーフしたものが多く、屋上には養蜂箱が設置されている。その濃厚な蜂蜜がハニカムごと、2階のパーク・カフェのブッフェ朝食に登場する。ハイド・パークに咲く四季折々の花々の風味も楽しめるとあって好評だ。

花盛りハイド・パークを遊び場に、ロイヤル・ランカスター・ロンドン

ホテル屋上の養蜂箱。

メインダイニングは、女性だけの料理人による本場仕込みのタイ料理で、タイ政府のお墨付き。隣接するパーク・ラウンジ・バーは洗練されたブリティッシュパブの雰囲気。居間のようなくつろいだ空間でハンバーガーやステーキなどの英国料理が気軽に楽しめる。

ホテル(411室)はどの客室もゆったりとした心地よい造りで、上層階のスイートルームはハイド・パークの展望が180度満喫できる。好評なタイマッサージも、終日、全ての客室で受けることができる。夏場はハイド・パークの池での水泳、乗馬体験も。ホテル内に限らず、手軽に緑豊かなハイド・パークの施設を共有できる。

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    ハイド・パークを一望にするスイートルーム。
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    すっきりとエレガントなホテルのロビー。
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話題を集めているのは、今春からの試みである、ハイド・パークの反対側にある自然歴史博物館とのコラボレーションによる、アフタヌーンティー。BLOOMING BRITISH(花盛りの英国)という名称で、ミツバチの好む花々をイメージした美しいお菓子とサンドイッチが並ぶ。上質で多様な茶葉のブレンドで知られるカメリア・ティー・ハウスの紅茶とシャンパンをお供に、パーク・パフェで。

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    ホテルと自然科学博物館のコラボによるアフタヌーンティー。
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    アフタヌーンティーに添えられた散歩マップ。
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メニューと一緒に、ハイド・パークを縦断するホテルと自然歴史博物館の散歩道が描かれたかわいらしいイラストの地図がついてくる。アフタヌーンティーを堪能した後、程よい30分ほどの散策にぴったりのコースだ。イタリア庭園を抜け、夏の水浴場の準備をしている細長い池沿いに、草花の匂いと色を愛でながら歩く。博物館を見学してから、公園にそってぐるりと走る赤い2階建てバスでホテルへ戻る。花盛りに癒やされた心身を、ハイド・パークを一望にするベッドに横たえる。ロンドンの初夏、巣に帰る野鳥の声をBGMに、遅い夜の訪れを待ちながら。

●ロイヤル・ランカスター・ロンドン by Preferred Hotels & Resorts
https://preferredhotels.com/hotels/united-kingdom/royal-lancaster-london

ラグジュアリーとは何か?

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それを問い直すことが、今、時代と向き合うことと同義語になってきました。今、地球規模での価値観の変容が進んでいます。
サステナブル、SDGs、ESG……これらのタームが、生活の中に自然と溶け込みつつあります。持続可能な社会への意識を高めることが、個人にも、社会全体にも求められ、既に多くのブランドや企業が、こうしたスタンスを取り始めています。「Nileport」では、先進的な意識を持ったブランドや読者と価値観をシェアしながら、今という時代におけるラグジュアリーを捉え直し、再提示したいと考えています。