加藤氏が今、もっとも力を入れているのがSKC免疫検査だ。
「免疫細胞の数とバランス、次に交感神経と副交感神経のスイッチの切り替え、この2点を検査することで、その人の体内の免疫状態を確実に把握でき、がんがなぜ増殖し、転移するかが見えてきます」
加藤氏がそのキャリアをかけて、長年研究を重ねてきたオーダーメイドの免疫療法は、がん以外の病気にも効果を発揮する。
「検査の結果、血中のたんぱく質などから、ほんの小さながんも発見できたり、その人が今後なりやすい病気の情報も得られるため、それに照準を合わせた免疫治療も可能になります。がんならどのがんになりやすいか、糖尿病や血栓の兆候なども分かりますので、生活習慣や食生活の指導も含め、がんができても抑えられる免疫力を維持できるように定期的な検査をしながら経過観察や治療を行っていきます」
働き盛りの40〜50代にとって、がんはもちろん生活習慣病も怖い。加齢や疲労で低下する免疫力を高いレベルに維持することで、そうしたリスクを回避することもできる。
「最近は40〜50代でまだがんなどになる前に、予防的に治療を始める方が増えています。50代の4人に1人は免疫細胞であるリンパ球数が少ない。そして半分以上の方が自律神経失調です。生活習慣や食生活の改善指導に加え、必要に応じてリンパ球を補うと、疲れやすさや不調が回復してきます」