黄金比をベースに進化するアイコン

1931年にデビューしたアイコン「レベルソ」のデザインを定義づける「黄金比」を2023年のテーマに掲げたジャガー・ルクルト。「レベルソ」の初期モデルへのオマージュである「レベルソ・トリビュート・コレクション」から登場した複雑さと美しさを融合させた新作、そしてインパクトのあるアンバサダー起用にも注目が集まっている。

Photo Takehiro Hiramatsu(digni)  Text Yasushi Matsuami

1931年にデビューしたアイコン「レベルソ」のデザインを定義づける「黄金比」を2023年のテーマに掲げたジャガー・ルクルト。「レベルソ」の初期モデルへのオマージュである「レベルソ・トリビュート・コレクション」から登場した複雑さと美しさを融合させた新作、そしてインパクトのあるアンバサダー起用にも注目が集まっている。

  • ジャガー・ルクルト レベルソ・トリビュート・クロノグラフジャガー・ルクルト レベルソ・トリビュート・クロノグラフ
    ブラックのサンレイブラッシュ仕上げのクラシカルな表の顔つきと、裏のモダンでクリエーティブな表現とが一体となったタイムピース。
    「レベルソ・トリビュート・クロノグラフ」
    手巻き、ケースサイズ49.4×29.9mm、PGケース×カーフ+キャンバスストラップ(交換用カーフレザーストラップ付属)、3気圧防水、5,676,000円。
  • レニー・クラヴィッツ ジャガー・ルクルトのグローバルアンバサダーに就任レニー・クラヴィッツ ジャガー・ルクルトのグローバルアンバサダーに就任
    レニー・クラヴィッツ氏は2023年、ジャガー・ルクルトのグローバルアンバサダーに就任した。彼は、『Nile’s CODE』2023年のvol.1 015号の表紙にも登場している。
  • ジャガー・ルクルト レベルソ・トリビュート・クロノグラフ
  • ジャガー・ルクルト レベルソ・トリビュート・クロノグラフ

自然界の神秘的な美の法則を、人知をもって解き明かそうとする試みは、古くから行われてきた。その大いなる成果の一つが、黄金比の発見である。古代ギリシャのピタゴラスや古代エジプトのユークリッドらに始まる研究の中で、自然界には1:1.618という比率が頻繁に出現することが明らかにされていく。後世も研究が続けられ、パルテノン神殿やエジプトのピラミッド、ミロのビーナスなど数々の建築物や芸術作品のみならず、今日ではハガキやクレジットカードに至るまで、均整の取れた黄金比の導入を見ることができる。

アールデコ全盛期の1931年に誕生以来、普遍的な美を放ち続ける「レベルソ」のケースデザインも黄金比で成り立っている。メゾンの本拠地であるスイス・ジュウ渓谷の豊かな自然からインスピレーションを得た「レベルソ」と、自然界の美を定義づける黄金比との絆は必然的なものでもあっただろう。ジャガー・ルクルトは、2023年のテーマに“黄金比”を掲げ、1930年代初期の「レベルソ」へのオマージュである「レベルソ・トリビュート コレクション」から、注目すべき新作を発表した。

まず「レベルソ・トリビュート・クロノグラフ」。1996年に発表された最初の「レベルソ・クロノグラフ」を着想源に開発された新キャリバー860を搭載。表ダイヤルはオリジナルモデルを彷彿とさせる端正な2針仕様。ケースを反転させると、シースルーダイヤルから複雑性を極めた機構や、コート・ド・ジュネーブ仕上げが美しいブリッジが目を楽しませる。第2時間帯を示す時分針と同軸上にクロノグラフ秒針、6時位置に半円状のレトログラード式30分積算計を備えている。

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ラグジュアリーとは何か?

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それを問い直すことが、今、時代と向き合うことと同義語になってきました。今、地球規模での価値観の変容が進んでいます。
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