ラウンド・アイコン進化論

昨年は反転するレクタンギュー・ケースのアイコニックピース「レベルソ」の90周年を祝うモデルを多数ラインアップしたジャガー・ルクルト。今年は“ステラー・オデッセイ”をテーマに掲げ、ラウンドケースのフラッグシップ「ポラリス」や「マスター・コントロール」などで、注目の新作を投入し。新たな機能性やデザインが、歴史あるコレクションに新鮮な驚きをもたらす。

Photo Photo Takehiro Hiramatsu(digni) Text Text Yasushi Matsuami

昨年は反転するレクタンギュー・ケースのアイコニックピース「レベルソ」の90周年を祝うモデルを多数ラインアップしたジャガー・ルクルト。今年は“ステラー・オデッセイ”をテーマに掲げ、ラウンドケースのフラッグシップ「ポラリス」や「マスター・コントロール」などで、注目の新作を投入し。新たな機能性やデザインが、歴史あるコレクションに新鮮な驚きをもたらす。

「ポラリス」コレクション初の永久カレンダー搭載モデル
「ポラリス」コレクション初の永久カレンダー搭載モデル。12時位置に西暦と月、3時に曜日、9時に日付、6時に南北両半球のムーンフェイズを整然とレイアウト。「ポラリス・パーペチュアルカレンダー」
(左)自動巻き、ケース径42mm、SSケース×SSブレスレット(イージーチェンジャブルシステムラバーストラップ付属)、10気圧防水、4,224,000円。
(右)自動巻き、ケース径42mm、PGケース×ラバーストラップ(イージーチェンジャブルシステムブラックアリゲーターストラップ付属)、10気圧防水、6,204,000円。

ジャガー・ルクルトの2022年のテーマは“ステラー・オデッセイ”。時間の原点というべき天文の世界にオマージュを捧げたモデルを発表する一方、宇宙と時間・時計との関係性に焦点を当てたイベントも開催予定だ。そんな今年のテーマを具現化した一つが「ポラリス・パーペチュアルカレンダー」だ。1968年に製造された伝説的なアラーム付きダイバーズウォッチ「メモボックス・ポラリス」のDNAを受け継ぎ、50周年を迎えた2018年にモダンかつスポーティーにアップデイトされた新生「ポラリス」コレクションは、たちまちアイコン的ポジションを獲得する。その「ポラリス」に初めて永久カレンダーが搭載された。

大の月、小の月、うるう年の2月末も含め、2100年まで日付調整を必要としない永久カレンダーは、人類が天体観測から導き出した時の規則性に加え、それを暦に落とし込んだ際に生じた不規則性をも克服した複雑機構と言っていい。

「ポラリス」のシグネチャーである2時位置のリュウズで操作するインナーベゼル付きケースに搭載するのは、新開発キャリバー866AA。2013年に登場した永久カレンダームーブメントを進化させたもので、パワーリザーブは70時間に向上し、6時位置には北半球のみならず、南半球のムーンフェイズを示すレトログラード針も加えられた。ラッカー仕上げによる優美なディープブルーのグラデーションダイヤルは、宇宙と時間のロマンを味わわせてくれる。

(左)マスター・コントロール・デイト (右)マスター・コントロール・カレンダー
(左)「マスター・コントロール・デイト」シンプルさの中に、文字盤からストラップに至るまで、ブルーの魅力を全身にまとった1本。自動巻き、ケース径40mm、SSケース×カーフレザーストラップ、5気圧防水、限定800本、1,117,600円。
(右)「マスター・コントロール・カレンダー」独自のジャンピング・デイト機能を備えたトリプルカレンダー&ムーンフェイズモデルに、ブレスレット仕様が加わった。自動巻き、ケース径40mm、SSケース×SSブレスレット(イージーチェンジャブルシステムカーフストラップ付属)、5気圧防水、1,927,200円。

ジャガー・ルクルトでは、現在すべてのモデルにおいて精度・品質検査「1000時間コントロール」を実施している。1992年に誕生した「マスター・コントロール」から、このシステムがスタートした。それから30周年の今年の新作として、まず「マスター・コントロール・カレンダー」を紹介したい。このモデルが、一般的なカレンダーモデルと一線を画すのは、ジャンピング・デイト機能を備えている点にある。文字盤外周の日付を指し示すブランドロゴをかたどったレッドマーカー付きの日付針が、6時位置のムーンフェイズとスモールセコンドを遮らないよう、15日から16日へ90度ジャンプする。メゾンの実直なもの作りを象徴するこのモデルに、ブレスレットタイプが加わった。ポリッシュとヘアラインとを組み合わせ、時計本体と絶妙に調和したブレスレットは、品格はもちろん、多湿な夏場の利便性も高い。

「マスター・コントロール・デイト」には、サンレイブラッシュ仕上げのディープブルーダイヤル仕様が加わった。3時位置の日付もブルー、ミニッツトラックはライトブルー、さらにブルーのステッチを施したブルーカーフストラップがセットされ、全身で深遠なブルーの魅力を放つ。

ここに紹介するモデルのうち「マスター・コントロール・デイト」以外は、ストラップやブレスレットを付け替え可能なイージーチェンジャブル機構を備えている。ジャガー・ルクルトならではの信頼性高いモデルを“変身”させる楽しみも味わえそうだ。

●ジャガー・ルクルト
TEL 0120-79-1833

ラグジュアリーとは何か?

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それを問い直すことが、今、時代と向き合うことと同義語になってきました。今、地球規模での価値観の変容が進んでいます。
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