
寒波がもたらす「ヒートショック」の危険性と対策
最強寒波が到来し、東海地方を含む多くの地域で気温が大幅に低下しています。この寒さの中、室内外の急激な温度差が原因で発生する「ヒートショック」に注意が必要です。ヒートショックは、血圧の急激な変化によって心筋梗塞や脳卒中などを引き起こす健康被害で、特に高齢者にとっては命に関わるリスクがあります。
ヒートショックの発生状況
ヒートショックは、浴室や脱衣所など、温度差が大きい場所で発生することが多いです。また、リビングとトイレ、廊下との移動中にも注意が必要です。暖房が行き届かないトイレや廊下は気温が低いため、体への負担が大きくなることがあります。さらに、ゴミ出しや洗濯物を干す際など、短時間でも外に出ると血圧が大きく上昇するリスクがあります。
高齢者施設での取り組み
名古屋市天白区の高齢者施設では、ヒートショック対策として以下の取り組みを行っています:
– 入浴30分以上前に暖房をつけ、脱衣所を25℃ほどに保つ
– エアコンに加え、天井ヒーターを必要に応じて使用
– 換気のタイミングに注意し、室内の温度変化を最小限に抑える
医師のアドバイス
ヒートショックに詳しい早坂信哉医師は、家の中でも以下の点に注意するようアドバイスしています:
– トイレや廊下の暖房を適切に行う
– ゴミ出しや洗濯物を干す際には、寒さを防ぐために上着を羽織る
– 寒波が到来する際は、家の中の寒い場所を暖める工夫をする
寒波による気温低下は避けられませんが、室内外の温度差を少なくする工夫をすることで、ヒートショックのリスクを軽減できます。特に高齢者や持病を持つ方は、寒さ対策を万全にして健康を守ることが重要です。