鹿児島には特有の見どころが豊富にある。噴煙を上げ続ける雄大な桜島は、かつてその名の通り島だったが、大正の大噴火で流れ出した溶岩によって海峡が埋め立てられ、大隅半島の一部となったという。地形を変えるほどの膨大なエネルギーは、1日に2億2500万リットル以上も湧出するという全国でも屈指の温泉王国を生んだ。県内には砂蒸し温泉の指宿や、霧島連山のふもとに広がる霧島などの名湯も有している。そして、原生林の森に樹齢数千年の屋久杉がそびえる屋久島、アマミノクロウサギなどの固有種の動物が暮らす生物多様性豊かな奄美大島は、ユネスコ世界遺産にも登録される希少な観光名所だ。自然だけでなく、旧集成館などの三つの資産が「明治日本の産業革命遺産」の一部として世界文化遺産に登録されるなど、日本近代化の原点を誇る歴史文化の宝庫でもある。
そんな鹿児島の旅をより特別なものにしてくれるのが、5月16日、鹿児島市中心部の複合施設「キラメキテラス」内に鹿児島初の外資系シティホテルとして開業する「シェラトン鹿児島」だ。新幹線や高速バスが発着するJR鹿児島中央駅と、南九州一の繁華街である天文館、市内と桜島を結ぶ鹿児島港へのアクセスに優れた抜群のロケーションを生かし、幅広いゲストに「世界に誇る鹿児島の魅力」を発信することを目指す。
客室は桜島の景観を楽しめる「桜島」の名を冠した部屋を含む全228室を用意。館内には足湯と大浴場を備え、美肌効果に優れ、冷え性の緩和などの効能を持つ温泉が、旅の疲れを癒やしてくれる。
パブリックエリアはニューヨークに拠点を置くCRÈME、客室部分は三菱地所グループのメック・デザイン・インターナショナルがデザイン。鹿児島ならではの伝統文化を積極的に取り入れた空間が特徴だ。クラブルームとスイートルームの宿泊者は、泥染めや屋久杉など鹿児島ならではのアートに洋風スタイルを融合させたクラブラウンジでゆったりとホテルステイを楽しめる。