密林に潜む失われた宮殿

ボツワナとの国境近く、12億年前の火山のクレーターに広がる野生の王国が南アフリカのピーランスバーグ国立公園だ。その一画、密林の中に忽然と現れる不思議な宮殿は、1100余の客室を擁する三つのホテルと二つのチャンピオンシップ・ゴルフコースを持つ一方、地域の伝統文化も伝える総合リゾート、サンシティのシンボルである。

Photo Chiyoshi Sugawara Text Chiyoshi Sugawara

ボツワナとの国境近く、12億年前の火山のクレーターに広がる野生の王国が南アフリカのピーランスバーグ国立公園だ。その一画、密林の中に忽然と現れる不思議な宮殿は、1100余の客室を擁する三つのホテルと二つのチャンピオンシップ・ゴルフコースを持つ一方、地域の伝統文化も伝える総合リゾート、サンシティのシンボルである。

熱気を満たした気球は暁光に染まる空へと向かう
野生の動物たちが活動を始める時間も大地はまだ闇の中。熱気を満たした気球は暁光に染まる空へと向かう。

Sun City

南アフリカの北西部、ボツワナとの国境に近い山中に忽然と現れる不思議な建物。周囲の風景とは対象的に赤茶色でおとぎの国の城のような建物は、消滅したという古代部族の伝説の宮殿をイメージしたという高級ホテル「パレスオブザロストシティ」で、ゴルファーや家族連れの人気が高く、カジノやサファリが同時に楽しめるマルチなエンターテインメントとアクティビティーを備えた超大型のリゾート、サンシティのシンボルでもある。

南アフリカの行政府が置かれているプレトリアの西およそ100kmにサンシティは位置する。

マハリースバーグ山脈の北麓に沿って、緩やかな丘陵地帯を走る国道4号を西へ、道の両側にトウモロコシやヒマワリの畑が広がり、点在するボタ山が見えだすと南アフリカ最大と言われるウラン鉱山を控えるラステンバーグである。

朝焼けの光を受けて姿を現した象の群れ
朝焼けの光を受けて姿を現した象の群れ。広大なピーランスバーグ国立公園は野生動物の楽園である。
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ラグジュアリーとは何か?

ラグジュアリーとは何か?

それを問い直すことが、今、時代と向き合うことと同義語になってきました。今、地球規模での価値観の変容が進んでいます。
サステナブル、SDGs、ESG……これらのタームが、生活の中に自然と溶け込みつつあります。持続可能な社会への意識を高めることが、個人にも、社会全体にも求められ、既に多くのブランドや企業が、こうしたスタンスを取り始めています。「NILE PORT」では、先進的な意識を持ったブランドや読者と価値観をシェアしながら、今という時代におけるラグジュアリーを捉え直し、再提示したいと考えています。