また「トレンドを考慮するのは大切。だけどそれに大きく左右されるよりも、自らの心にすっと入ってくるものを大切にデザインしています」と本田氏。今回はなるべく明るく広がりのある印象を意識したという。「かたまりで咲くアジサイの花は、人が寄り添うような様子を連想させます。今の時代に、そんな温かいイメージを届けたかった」とも話す。
新作では、アジサイを描いたもののほかに、2種のデザインを発表。一つは、古くから家を守る木として植えられてきたシラカシの葉を描き、そこにアジサイの葉も交えてメインデザインとリンクさせたもの。枝葉のシルエットのみで構成し、光沢糸を使用することにより、モダンで落ち着いた印象に仕上げている。
もう一つはインテリアに取り入れやすいベーシックなものを用意。空気の揺らぎやそよぐ風、水の流れなどをイメージして何本ものラインを描き、かたちのない“瞬間”をデザインした。無地のように使用できる一方で、SHならではの繊細な色の変化や立体感がはっきりと感じられる。
SHのファブリックは、これまでに発表されたどのデザインを組み合わせても違和感なくコーディネートできるよう計算されている。新作と共にその世界を楽しみ、住まいを自分らしく彩ってほしい。
●川島織物セルコン
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