アキュフェーズが創業した当時、日本国内はオーディオブームに沸き、市場は過当な販売競争の様相を呈していた。しかし、そうした大量生産・低価格化の流れから距離を置き、音の良さを追求し続ける道を創業メンバーたちは選択。まさに世界で一流と呼ばれるオーディオ製品を目指し、開発に当たってきた。
その歩みは平らなものではなかったが、45年以上にわたり積み上げてきた信頼と実績は、国内のみならず、オーディオ先進国であるドイツを始めとする海外のマニアにも浸透。今やアキュフェーズは日本を代表する孤高のハイエンドブランドとして世界的に評価されているのだ。
基本的なモデルチェンジのスパンは最短でも4年、長くて10年というサイクルで開発される。これは一つの製品を長く大事に使ってほしいという思いとともに、年月を重ねても陳腐化しない不変的な魅力と、最高の音、高性能な製品を作り出せるという設計陣の自信も込められている。
最上級チューナーT‐1200や、純A級ステレオ・パワーアンプ最上級機A‐75、一体型SACD‐CDプレーヤー最上級機DP – 750もそうした製品だ。
質実剛健なデザインはモデルチェンジしても大きく変えないこと、さらには創業当時の製品までさかのぼり、できる限りのアフターサービスを行える体制など、最高の音を届けるためにストイックな姿勢を貫く、実直さも魅力だ。
●アキュフェーズ TEL045-901-2771
※『Nile’s NILE』2018年10月号に掲載した記事をWEB用に編集し掲載しています