都会の住まいは狭くて窮屈だ、と思いがちだが、改めて考え直してみてほしい。もちろん、駅から近く利便性が高い好立地である場合、敷地面積は限られていることが多い。しかし、同じ敷地でも上空に何層も積み上げることができれば、空間は大きく広げることが可能だ。容積率を生かして多層階住宅を導入すれば、広々と快適に暮らすことができる。さらに、賃貸や店舗として有効活用することで収益を得ることもでき、新たな資産価値が生まれる。
多層階住宅は相続税対策の手段としても有効で、財産を現金よりも建物で相続する方が相続税は低くなり、賃貸部があればさらに低くなる。賃貸併用住宅をはじめ、二世帯住宅や事業用建物などで土地のポテンシャルをフル活用しない手はない。
「住まいを“上に広げる”」をコンセプトにパナソニック ホームズが提案する多層階住宅「ビューノ」は、3階建てからスタートして40年以上の実績を持ち、現在では最大9階建てまで建築可能としている。ここまでの多層階対応力は業界でも最高で、さまざまな制約を乗り越えながら土地の資産価値を最大限に高められるのは同社ならではといえる。
たとえば神奈川・横浜市のオフィス街にある6階建て(写真右)では、1~4階に全部で7室の賃貸オフィスを設け、5~6階を自宅としている。駅から徒歩5分というオフィスの需要が高い立地を生かし、収益型の新居実現に成功。オーナーは上層階に広々とした住まいを確保しながら、敷地を有効活用した好例だ。
一方、賃貸専用の住宅を建てて資産としての土地を生かすのも一つの方法。賃貸住宅経営においても実績がある同社は、人気の高い物件とするためのノウハウも備え、安定した賃貸経営をサポートしてくれる。東京・杉並区に完成した5階建ての賃貸住宅では、入居者の利便性と快適性を重視して最新のスマート技術を導入。スマホ操作で鍵のいらないスマートキーやエアコン、給湯器が遠隔操作できるシステムを導入し、新しい賃貸住宅のあり方を提案している。「ビューノ」が何よりも心強いのは、大地震にも耐える堅牢さを備えている点。「ビューノ」で採用している重量鉄骨ラーメン構造は高層ビルの構造をもとに開発されたもので、全体がしなることで地震の力を逃すことができる。
さらにこの構造では柱と梁(はり)だけで建物を支えるため耐力壁が必要なく、間取りの自由度が高い。柱と柱の間隔は最大10.8mまであけることができ、面積以上に広さを感じさせる開放的な空間が実現可能だ。将来的に間取りや用途を変更することになっても、スムーズにリフォームできるのも大きな利点。また、15㎝単位で細かく配置できる「マルチモジュールシステム」により、さまざまな形状の敷地にぴったり合う設計が可能となり、空間を無駄なく活用できるのもうれしい。
土地の可能性を最大限に広げ、価値ある資産を生み出す「ビューノ」。世代を超えて引き継ぐにふさわしい、新たな資産のかたちがここにある。
※『Nile’s NILE』2018年11月号に掲載した記事をWEB用に編集し掲載しています