数多くの最高級家具ブランドが集まるイタリア。伝統的な技術によってつくられるハイセンスな家具は、多くの人を魅了してやまない。中でも家具業界の世界的なリーディングカンパニーとして知られているのが、創業100年以上の歴史を誇るイタリア王室御用達ブランド、ポルトローナ・フラウだ。
現在、世界350カ国以上に販売網を持つ同社。日本国内では総代理店の大塚家具が2006年より販売している。家具以外にも、フェラーリやマセラティなど高級車の内装や大手航空会社のファーストクラスシートにも採用され、建築家フランク・O・ゲーリーによるロサンゼルスの「ウォルト・ディズニー・コンサートホール」、レンゾ・ピアノによるボストンの「イザベラ・スチュワート・ガードナー・ミュージアム」、ブランドショップやホテルのインテリアなど、ハイエンドなコントラクトビジネスも数多く手掛けている。
ポルトローナ・フラウの家具は、優れたデザインはもとより、その品質の高さが特徴だ。今なお機械に頼ることなく、家具職人の伝統的な手仕事にこだわり、一点一点丁寧に製作している。素材に使用しているのは、ブランドのオリジナルとなる「ペレ・フラウ」。希少価値の高い上質な子牛の革を加工した最高級レザーは、肌になじむ独特の柔らかさと美しい表情を持つ。豊富なバリエーションがそろうイタリアンカラーを融合することで、唯一無二の家具を生み出している。
まるで彫刻のような優美さを備え、そこにあるだけで空間を一変させるポルトローナ・フラウの家具。それらを実際に体感することができるフラッグシップショップ「Poltrona Frau Tokyo Aoyama」が東京・青山にオープンした。同社の完全デザイン監修による日本初の公式認定フラッグシップショップだ。
一面ガラス張りのファサードが美しい店舗は、ミラノにある直営店のコンセプトを踏襲。2フロアからなる約320㎡の広々としたスペースに、リビング、ベッドルーム、ダイニング、書斎など住まいのさまざまなシーンがレイアウトされている。創業当時から変わることのない伝統的なコレクションから、ジャン・マリー・マソーやネリ&フーなど著名デザイナーが手掛けた最新のモダンコレクションまで、幅広い商品をラインアップ。その数は、家具、インテリアアクセサリーを含め、約100点にものぼる。
店内の一角には「ペレ・フラウ」専用のスペシャル展示エリアを用意。創業の1912年から開発を始め、試行錯誤の末にたどり着いた上質なレザーを体感できる他、壁一面に厳選した96色以上のカラーパレットを見ながら選択できる。
高度なクラフツマンシップと最上品質の素材が結集したポルトローナ・フラウの家具。本物を愛する人にこそ、実際にその世界を体感してほしい。
※『Nile’s NILE』2018年5月号に掲載した記事をWEB用に編集し掲載しています