
鐵色と書いて「くろがねいろ」と読む。鉄に焼き入れを施すと現れる深く濃い青緑色をこう呼ぶ。武士の甲冑(かっちゅう)に用いられた日本の伝統色で、強さ、威厳、気高さを象徴する。
G-SHOCKシリーズの中でも、メタルケースにアナログ式時分表示を備えた最高峰ライン「MR-G」シリーズでは、これまでにも甲冑をモチーフに和の美意識と強靭(きょうじん)なイメージとを融合させたモデルを発表してきた。この6月に登場する「MRG-B2000BG-3AJR」は、前述した「鐵色」を、深層硬化処理とグリーンDLCコーティングにより、ベゼル、ケース、ベルトなどの外装チタンパーツにまとった。フロントビスやリュウズには、甲冑から着想したゴールドIPを施し、重厚感のあるチタン無垢(むく)バンドも威風堂々たる雰囲気に寄与している。
文字盤には、強さや吉兆の象徴とされる亀甲柄を配し、限りなく黒に近いグリーンで着色。インダイヤルのサークル部分、また文字盤外周部にもグリーンを効かせ、扇や屏風(びょうぶ)をモチーフとするカット面をあしらった。インデックスは刀の反りをイメージした曲面形状に。シャープなエッジや挽き目加工なども、技術力に定評のある山形カシオの微細加工技術で実現した。
ベゼルに再結晶チタンを採用し、独特の結晶模様で日本刀の刃文に見られる沸(にえ)を表現した「MRG-B2000RG-3AJR」も用意。古来、強さの象徴とされる毘沙門(びしゃもん)亀甲の文様をあしらったフッ素ラバーベルトがセットされている。「MR-G」の力強くも美しい進化を、その腕で感じ取ってみたい。

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※『Nile’s CODE』 Vol.34に掲載した記事をWEB用に編集し、掲載しています