
オリジナル「レベルソ」のDNAやデザインコードを色濃く受け継ぐ「レベルソ・トリビュート」コレクション。その新作から審美性の進化が話題の3モデルを紹介したい。
まず表紙の「レベルソ・トリビュート・ノナンティエム・エナメル」。2021年に「レベルソ」90周年を記念し、フランス語で「90番目」を意味する「ノナンティエム」をその名に冠したモデルが誕生。表面の12時位置にはグランドデイト、6時位置にはスモールセコンドに重ねたムーンフェイズを備えた端正な表情。このグランドデイトは、1の位のディスクに設けられたフックが、10の位のディスクの溝を引っ掛けて回転させる特許取得済みの独自機構で、2枚のディスクが同じ高さに設置され視認性も高い。裏面は12時位置にセミ・ジャンピングアワーカウンター、6時位置の扇形の開口部からディスク式ミニッツカウンターをのぞかせ、センターにはナイト&デイ表示という独創的なレイアウト。
今回の新作は、これをベースにメティエ・ラール®工房による伝統技法の粋を凝らしアップデートしたものだ。表面は新しいシックなグレーサンレイダイヤル。ケースを反転させると美しい夜空の世界に目を奪われる。分表示を覆うプレートは、深みのあるブルーラッカーで仕上げられ、その中にピンクゴールド製の星が輝く。表示を囲む外側は、ブルーのエナメルを何層にも重ね、満天の星がまたたく夜空が描き出された。レーザーエングレーブによる経度と緯度のラインや、デイナイト表示のギョーシェも、文字盤の魅力を引き立てている。
下図1番目の「レベルソ・トリビュート・モノフェイス・スモールセコンド」は、ゴールドの魅力をヴィンテージなタッチで上品に表現。ピンクゴールドケースにグレイン仕上げのマットゴールドカラーの文字盤を合わせ、ピンクゴールド製のミラネーゼブレスレットをセット。16mもの金糸100本を、ペッツアという布を織る手法にならって手作業で織り合わせたブレスレットは、滑らかで柔軟性に富み、極上の着け心地。長さの調整が可能なスライド式クラスプを備え、さらにケースとブレスレットとの一体感を高めるべくラグの角度も設計し直されている。
下図2番目は「レベルソ・トリビュート・ジオグラフィーク」。表面はサンレイ仕上げのブルー文字盤に、特許取得済みのグランドデイトとスモールセコンドを搭載。裏面には、24時間表示のディスクによって、世界24タイムゾーンの時刻が一目で分かるワールドタイム機能を備える。北半球の地図を配したセンターのマップディスクは、経線と緯線に囲まれた細部に至るまでレーザーエングレーブでくぼませ、一つひとつが手作業でラッカー仕上げされている。また24時間表示を覆うサファイアクリスタルも、あえて内側からセットし、縁の段差の質感にまでこだわった。デザイナーのイメージを具現化するために、製作部門が尽力した成果が息づいている。
この3モデルを含む最新コレクションに、ウォッチズ&ワンダーズのブースのイメージを再現した中で出会えるポップアップイベントが開催される。ジャガー・ルクルトの世界観を存分に堪能したい。
-1931 POLO CLUB-
レベルソの起源を讃えて
レベルソの起源を讃えて
ジャガー・ルクルトは、伊勢丹新宿店 本館1F ザ・ステージにて、「1931 POLO CLUB」と題し、ウォッチズ&ワンダーズ2025にて発表された新作と最新コレクションをお披露目する。時計のディスプレー、最新のタブロイド、専任の時計師とエングレーバーの来場など、細部に至るまでジュネーブにて開催されたウォッチズ&ワンダーズのイメージを再現。期間中、時計を購入された方にはプレゼントも用意されている。
会期:7月2日(水)~ 8日(火)
場所:伊勢丹新宿店 本館1F ザ・ステージ
●ジャガー・ルクルト
TEL 0120-79-1833
www.jaeger-lecoultre.com
※『Nile’s CODE』 Vol.34に掲載した記事をWEB用に編集し、掲載しています