まず目を引くのは、きらびやかでダイナミックなゴールドの天井飾り。これは、国際的なデザイン賞「レッド・ドット・デザイン賞」で最高賞を受賞した「トピア ビジョン」シリーズにインスパイアされており、ニーシングが銀座に新たにオープンした直営店で見ることができる。
ニーシングの歴史は1873年、自然豊かなドイツの都市フレーデンで始まった。当初は教会や修道院向けに修道女の指輪や信心具を製作していたが、時代とともにマリッジリングやジュエリー製作へと展開し、現在ではドイツを代表するジュエリーブランドに成長している。そのデザイン哲学には、同国でモダンデザインの基礎を築いた美術学校、バウハウスの理念が深く根ざしており、華美な装飾を廃したミニマリズム、ピュアを徹底して追求している。
その中でも「シュパンリング エラ」シリーズは、バウハウスイズムを継承するアイテムである。ブランド創立150周年を記念して発表されたこのリングは、爪留めを使わずに張力でダイヤモンドを固定しており、まるで指の上で浮かんでいるかのようなデザインが特徴で、ボリューム感、高級感たっぷりの唯一無二のリングだ。
また、エナメルを使ったカラフルな「セタリオ」シリーズは、50年前に初めて発表されたアイテムだが、桜をイメージした銀座店限定のピンクと白のカラーは、儚く繊細な色味に心を奪われる。
さらに、コイル素材のユニセックスな「コレット エレメンティックス」シリーズのブレスレットは、シンプルでありながら存在感があるデザインで、銀座店で先行販売されている。
一般的にゴールドといえば、せいぜい3色程度の展開が普通だが、ニーシングのゴールドバリエーションは15色に及び、他にはない繊細な色味が魅力である。
ここでしか手に入らないものも多数。ニーシングの世界観を存分に味わうことができる新店舗・銀座店に、一度足を運びたい。
●ニーシング
TEL 03-6264-4972
※『Nile’s NILE』2024年9月号に掲載した記事をWEB用に編集し、掲載しています