「出撃用計測機器」を意味するミッションタイマーのシリーズ「アインザッツ・ツァイト・メッサー」、略称「EZM」をジンが開発したのは1997年のことだ。初号機「EZM1」は、国際犯罪などに対応するドイツ税関刑事局特殊部隊ZUZの要請で誕生した。以降、対テロリズム専門部隊、警察特殊部隊、消防隊、レスキュー隊などの要請に応えるモデルが送り出されてきた。
このシリーズの25周年を記念するモデルが「EZM1.1S」だ。オリジナルと同じく、センターからの秒積算針と分積算針を備えたクロノグラフ。視認性を重視してスモールダイヤルを排し、60分までの計時に特化した点もミッションタイマーらしい。耐久性に優れた904Lスチールをケースに採用し、ジン独自の表面硬化技術テギメント加工と PVD加工とをダブルで施すブラック・ハード・コーティングにより、セラミックと同等以上の硬度を実現。独自のパッキン技術と高度な精密加工により完璧な密閉性を保証するD3システムが、水中でのプッシュボタン操作も可能にした。どんな衝撃にも絶対に回転ベゼルが外れない特殊結合方式も導入。マイナス45℃〜プラス80℃の温度環境下で精度保証するジン特殊オイル66‐228を潤滑油に採用。ケース内部に特殊乾燥剤を封入したドライカプセルを搭載し、プロテクトガスを充填、さらにEDR(超拡散削減)パッキンの採用という3要素からなるArドライテクノロジーが、ケース内の水分を究極まで排除する。
〝極限的状況でも最高精度の保証〞を掲げるジン。独自技術に裏付けられた実力に唸らされるはずだ。
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