深い理論に貫かれた料理
神楽坂の表通りから1本入った場所にある「膳楽房」。オープンは2013年。親しみやすいたたずまいながらスタイリッシュな雰囲気も備え、老若男女から「気軽においしい中国料理を食べられる店」として人気を博している。
オーナーシェフの榛澤知弥氏は、東京・幡ヶ谷にある中華の名店「龍口酒家 チャイナハウス」で10年間働いてから独立した。もともと料理が好きで、大学卒業後は、アルバイトをしていた阿佐ヶ谷の名居酒屋にそのまま就職。その後、同店の常連客に教えてもらった「龍口酒家」に興味を持って食べに行き、一気に心奪われたのが、今に至る“ディープでありながら、素直においしい”というスタイルの中国料理との出合いだ。
「龍口酒家」は、同店のオーナーシェフである石橋幸氏の探究心がもたらす、他の店とは一線を画する料理で知られる店。そんな石橋氏の料理を、「10年を一つの節目として、しっかりと学ぶと決めました」