軽井沢物語 Ordinary or Extraordinary?

江戸から明治への移行期、宿場町軽井沢は激動の渦に呑み込まれた。体制の変換により、宿場町というシステムが機能しなくなったからだ。しかし、その後ある西洋人の手によって、軽井沢は西欧風の避暑地としてよみがえる。日本で最も高いブランド力を持つ避暑地の情景の深奥に入り込み、150年にわたるドラマを紐解いてみる。

Photo Masahiro Goda  Text Koko Shinoda

江戸から明治への移行期、宿場町軽井沢は激動の渦に呑み込まれた。体制の変換により、宿場町というシステムが機能しなくなったからだ。しかし、その後ある西洋人の手によって、軽井沢は西欧風の避暑地としてよみがえる。日本で最も高いブランド力を持つ避暑地の情景の深奥に入り込み、150年にわたるドラマを紐解いてみる。

樹林越しに望む、4月の浅間山。昔から残雪の影を何かに見立てた「雪形」で、その年の吉兆を占ったとも言われる。日本の古語で「あさま」は火山を意味した。
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    旧スイス公使館(深山荘)
    建設業の前田栄次郎が造った貸別荘「深山荘」。第2次世界大戦中は永世中立国のスイス公使館となった。この存在のために軽井沢は中立地帯とされた。今も三笠の森にひっそりとたたずむ。
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    カラマツ並木が一直線に延びる三笠通り。春から夏は鬱蒼とした緑、秋は紅葉、冬は枝に降り積もった雪が美しい。新・日本街路樹100景の一つ。
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※『Nile’s NILE』2022年5月号に掲載した記事をWEB用に編集し、掲載しています。

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ラグジュアリーとは何か?

ラグジュアリーとは何か?

それを問い直すことが、今、時代と向き合うことと同義語になってきました。今、地球規模での価値観の変容が進んでいます。
サステナブル、SDGs、ESG……これらのタームが、生活の中に自然と溶け込みつつあります。持続可能な社会への意識を高めることが、個人にも、社会全体にも求められ、既に多くのブランドや企業が、こうしたスタンスを取り始めています。「Nileport」では、先進的な意識を持ったブランドや読者と価値観をシェアしながら、今という時代におけるラグジュアリーを捉え直し、再提示したいと考えています。