都内の喧騒を離れ、東北自動車道をひたすら北上する。ゆったりと2時間ほど走ると、 車窓から見える周りの木々が少しずつ色づき始め、遠くに見える山々が赤や黄色に染まって見える。そしていろは坂をのぼって中禅寺湖で一息つき、お気に入りの宿の温泉で疲れを癒やす……。
そんなショートトリップで頼もしい相棒になってくれるのが、キャデラック エスカレードだ。
キャデラック エスカレードというと、どうしてもアメリカ大統領の車列と共に走る護衛車のような“いかつい”イメージが先行しがちだが、そもそもキャデラックというブランドは、世界屈指の高級車ブランドであるとともに、1902年の設立以来セルモーターやV8エンジン、前輪ダブルウィッシュボーン・サスペンション、パワーステアリング、マグネット・セレクティブ・ライド・コントロールなどを率先して投入してきた先駆者的な存在であった。
また48年に登場したシリーズ62で、戦闘機の尾翼をモチーフとしたリアデザインを採用し、テールフィン・ブームの火付け役になったトレンドセッターとしての顔も持っている。
そんなキャデラックブランド初のSUVとして99年に登場したエスカレードもまた、名実ともにアメリカン・ラグジュアリーSUVシーンを牽引してきたトップランナーというべき存在である。
2021年、シャシーを一新した5代目のエスカレードが日本に上陸。
ボディーサイズは全長5400mm、全幅2065mm、全高1930mmと先代モデルよりも二回り近く大きくなった。あわせて大きなグリルとLED製のライトを配したフロントマスクは押し出しも強く、別格の存在感を備えている。
特にこの「スポーツ」モデルはフロントのメッシュグリルやドアモールなど全てをブラックアウトしたことにより迫力のあるアピアランスとなっている。