ボルボはステーションワゴンのことをエステートと呼ぶ。それだけこだわりがあるということだろう。
その歴史は1950年代の「PV445デュエット」に始まり現代に続く。ボルボのエステートは、スーツケースだろうがゴルフバッグだろうが、きっちり収める使い勝手のいい荷室を持ちながらスタイリッシュと、実にバランスがよい。しかも安全装備にも熱心に取り組んできた。人気の理由は多い。
2018年9月に日本で発売されたばかりのV60は、こうした従来のエステートの特徴に加え、スポーティー性という、もう一つの魅力を備えている。
ドイツ車を始め、強豪ひしめく市場に参入する意欲的なモデルである。日本市場を重要視するボルボでは、立体駐車場に対応する1850ミリに車体幅を抑えるところから開発を始めたという。
「ワイド&ローを意識してデザインし、このクルマのセグメントの中で最もスタイリッシュなクルマになることを目標に掲げました」とボルボのデザイナーが語ってくれた。
日本の道路事情を視野に入れたサイズを念頭に、独自性を追求したというのだ。
なるほど、フロントマスクは精悍だし、車体側面はホイールハウス周りと、ドア下に強い抑揚がつけられ、アスリートの筋肉を思わせる。
それでいながら「クラス随一のトランク容量」と誇らしげに語る。上手なパッケージングである。
まっ先に日本市場に導入されたボルボ V60 T5は、187kW(254PS)のパワフルな2リッター4気筒ガソリンに前輪駆動システムを持つモデルだ。その走りにも特筆すべきものがある。
エンジンは低回転域から力強く、かつ高速での加速性も抜群。ステアリングホイールを切った時の車体の反応も鋭い。家族のために買ったとしても、選択は大正解と納得できること間違いない。
インテリアは、新世代ボルボの真骨頂だ。V60も例外ではない。美しいカーブを描くダッシュボードに、モダンな北欧家具を思わせるシートの組み合わせ。造形とともに質感も高い。
安全運転支援システムも、充実している。今回、自動車同士の事故のうち、最も多いという正面衝突における被害を軽減するための自動ブレーキ機能が、ボルボで初めて搭載されている。16種類以上の先進安全・運転支援機能「インテリセーフ」を全グレードに標準装備している。また、V60は輸入車で唯一となる走行距離無制限の新車5
2019年の春に納車が始まるプラグインハイブリッドモデルは、パワフルなガソリンエンジンと電気モーターを組み合わせた電子制御AWDシステムにより、高出力と優れた環境性能を両立。環境へもいち早く対応している。
ボルボがエステートと誇りを込めて呼ぶこの最新モデルは、まさに今乗るべきものなのだ。
●ボルボ・カー・ジャパン お客様相談室 TEL0120-55-8500
※『Nile’s NILE』2018年11月号に掲載した記事をWEB用に編集し掲載しています