「限界飛距離の、その先へ。」というキャッチコピーからわかるように、今回のGXシリーズは飛距離にこだわったモデルだ。もちろん打感やフォルムといった感性に訴える部分は、ミズノの伝統を余すことなく継承しているが、飛ばしにおいてミズノの新しい一面を見せてくれる一品に仕上がっている。
まずはドライバーの機能から紹介する。昨年、飛ぶとツアーでも話題になったMPドライバーの性能を継承し、さらに進化させたのがGXドライバー。フェース部はコアテックフェースデザインを採用。その強度を保ちながら、フェースの周辺部を薄くすることで、フェースのたわみを大きくしている。それにより平均的な飛距離アップだけでなく、ミスヒット時でも飛距離ロスを軽減してくれる。高初速エリアに関して言えば、「MP TYPE-2」ドライバーよりも17%拡大している。またウエーブテクノロジーソールを採用。フラットなソールよりもフェースのたわみが大きくなるため、ここでも飛距離アップの要素になっている。
フェース部の素材は強靭(きょうじん)さとしなやかさを併せ持った航空宇宙素材ストロングフォージドエリートチタンを採用。一般的なチタン合金に比べ10%強度が高く、フェース周辺部の強度を持たせながらも、薄肉化の設計を可能にしている。さらにソールのバック側とフェース側に6gのウエイトを装着し、やさしいのに低スピン化を実現。初速、打ち出し角、スピン量の三つの最適化が大きな限界飛距離の、その先を実現する。
今回のドライバーで特に注目したいのがカーボンシャフトだ。GXシリーズでは自社開発のカーボンシャフトを全モデルに搭載している。
一般的にカーボンシャフトは軽量化すると軟らかくなり、暴れやすくなる。結果、振りやすくなるが、ミート率が低下し、飛距離ロスにつながってしまう。ミズノはこのデメリットを解消するため、これまで困難とされてきたカーボンナノチューブと炭素繊維の複合化技術「MFUSIONテクノロジー」を採用。これによりシャフトを肉厚化させずに、衝撃強度を上げることが可能になった。それで生まれたのが軽いけど暴れないMFUSIONシャフトだ。
ミズノのカーボン技術の歴史は実は古く、相当のノウハウを持っている。例えば身近なものではETCのバーや棒高跳びのポールなど、カーボン強化プラスチックを研究し、製品化してきた。このシャフトが開発できたのは、そんなバックボーンがあったからに他ならない。
また、アイアンに関しても軟鉄鍛造で、ミズノらしい打感のいいモデルに仕上がっている。デュアルT-SLOT加工とタングステンウエイト(№6、7)を搭載することで、スイートエリアを拡大。加えて軟鉄ボロン鋼を採用したことにより、やさしく飛ばせる軟鉄鍛造キャビティアイアンになっている。
GXシリーズは、ミズノ史上最高の飛距離を誇る。そのプライドと自信をこの機会に体感してもらいたい。
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※『Nile’s NILE』2018年4月号に掲載した記事をWEB用に編集し掲載しています