クオリティー感は高い。とりわけインテリアは、人工スエード巻きのステアリングホイールや、クロスステッチのレザー張りのバケットシート、それにレーシングカーのようなテレメーターが備わる。スポーツカーとして不足は一切ない。
アルピーヌA110に初めて接した時、作家の故・伊丹十三氏のことを思い出した。当時、日本人はほとんど知らなかった、しかし欧米ではとても評価が高かったロータス・エランという小型スポーツカーに東京で乗っていた。有名ではない本物を愛する、というのが恐らく伊丹十三氏の価値観だったのだろう。
これみよがしでない外観のアルピーヌA110に乗っている人にも同様のカッコよさを感じる。人生の楽しみを求めていたら、その答えがこのクルマだと知っているからだ。大人のためのスポーツカーである。
ALPINE A110 PURE
ボディー:全長4205×全幅1800×全高1250mm
エンジン:1.8ℓ 直列4気筒直噴ターボ
最高出力:185kW(252ps)/6000rpm
最大トルク:320Nm(32.6kgm)/2000rpm
駆動方式:MR
トランスミッション:7速AT
価格:7,900,000円~
●アルピーヌ コール
TEL 0800-1238-110
※『Nile’s NILE』2019年5月号に掲載した記事をWEB用に編集し掲載しています