健康寿命100年のための運動

「人生100年時代」が現実味を帯びるなか、課題となるのが「健康寿命をどう延ばすか」ということだ。生きているだけではない、“動く体”をキープして、前人未到の新しい世界で有意義な人生を送るために、今、必要なことは何なのか。最先端を率いる理学療法士、トレーナー3名に語ってもらった。

Photo Masahiro Goda  Text Rie Nakajima (Composition)

「人生100年時代」が現実味を帯びるなか、課題となるのが「健康寿命をどう延ばすか」ということだ。生きているだけではない、“動く体”をキープして、前人未到の新しい世界で有意義な人生を送るために、今、必要なことは何なのか。最先端を率いる理学療法士、トレーナー3名に語ってもらった。

より質の高い人生を送るために

谷崎 運動するといっても、何をするかという選択が必要だと思うのですが、どうすれば正しい選択ができると思いますか?

早川 正しいかどうかというと、判断が難しいですよね。今私たちが正しいと思って行っていることも、5年後、10年後には変わっているかもしれません。医療の現場では、そういうこともよくあります。運動に関して言えば、私は「正しさ」の精度を追求することよりも、継続することのほうが効果的だと思います。

五味原 私も同意見です。継続することを最優先させて、ジムに行くにしても自宅から一番近いところを選べばいいと思います。ただ、積極的なサービスを選択する場合、トレーナーとの相性は重要で、自分の体に真しん摯しに向き合ってくれていないと感じたら、移るべきでしょう。運動を継続させることで、事故や病気などのアクシデントがあったときにも、それを乗り越える力、そしてその後の回復速度が変わってきます。

谷崎 いかに自分が貯金として、体の機能を日頃から高められているかが鍵になってきそうですね。年齢を重ねても運動を習慣化されている方は、生き生きとしていて、積極的な姿勢を持った方ばかりです。日頃から運動に取り組み、体の状態を良くしておくことが、人生の質の向上につながっていくのだと思います。

※『Nile’s NILE』2024年7月号に掲載した記事をWEB用に編集し、掲載しています

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ラグジュアリーとは何か?

ラグジュアリーとは何か?

それを問い直すことが、今、時代と向き合うことと同義語になってきました。今、地球規模での価値観の変容が進んでいます。
サステナブル、SDGs、ESG……これらのタームが、生活の中に自然と溶け込みつつあります。持続可能な社会への意識を高めることが、個人にも、社会全体にも求められ、既に多くのブランドや企業が、こうしたスタンスを取り始めています。「NILE PORT」では、先進的な意識を持ったブランドや読者と価値観をシェアしながら、今という時代におけるラグジュアリーを捉え直し、再提示したいと考えています。