
2025年入社の新入社員(Z世代)は、「デジタルネイティブ」や「多様性への理解」といった特徴を持つとされています。変化の激しいビジネス環境の中で彼らがどのような理想を持っているのかについて、組織開発支援を行うALL DIFFERENT(東京都千代田区)が調査を実施しました。
理想の社会人像
最も多かった回答は「助ける人(周囲の気持ちに寄り添い、支援を惜しまない)」で31.9%でした。次いで、「達成する人(成功・目標を追求し、行動する)」が15.0%、「誠実な人(慎重に行動し、周囲の期待に応える)」が13.2%となりました。
1位 助ける人 31.9%
2位 達成する人 15.0%
3位 誠実な人 13.2%
4位 改革する人 10.6%
5位 自分らしさを大切にする人 9.2%
6位 安定感がある人 9.2%
7位 挑戦する人 4.0%
8位 調べる人 3.7%
9位 楽天的な人 3.3%
(出典:ラーニングイノベーション総合研究所)
「助ける人」と回答した人の意見として、「助け合いや配慮、コミュニケーションが重要」「他者をサポートすることで自身のモチベーションや社会貢献につながる」といった考えが挙げられました。
理想の職場文化
理想とする職場文化については、「互いに協力し合い、チームワークを重視する文化」が最多の69.6%でした。その他、「多様な考え方や働き方を尊重する文化」(39.2%)、「学ぶことや自己成長、スキルアップを支援する文化」(37.4%)が上位に挙がりました。
「チームワークを重視する文化」と答えた人からは、「協力し合うことで仕事が円滑に進み、成長が促される」「意見を自由に言い合える環境が理想的」といった意見が見られました。また、「創造力やクリエイティビティが求められるため、意見交換を大切にしたい」というコメントもありました。
将来担いたい役割
将来の会社での役割については、「まだはっきりしておらず、今後決めていきたい」と回答した人が47.3%と最も多く、「入社後の経験を通じて適性を見極めたい」「実際に働いてから判断したい」といった声が目立ちました。
具体的なキャリア志向では、「専門性を極め、スペシャリストとしての道を進みたい」(29.3%)、「組織を率いるリーダーとなり、マネジメントを行いたい」(21.6%)といった回答があり、スペシャリスト志向とマネジメント志向の両方が一定数いることがわかりました。
キャリア形成において企業に求める支援
キャリアを築く上で企業に期待する支援として、最も多かったのは「上司に相談できる機会」(40.7%)でした。次いで、「新たなスキル習得支援」(24.5%)、「上司以外の先輩社員に相談できる機会」「資格取得支援」(各22.3%)が続きました。
この調査から、2025年入社の新入社員はチームワークを重視し、支え合うことを大切にしながらも、自分の適性を見極めたいと考えていることがわかりました。また、企業には相談の機会やスキルアップの支援を求めており、環境整備が重要であることが示唆されました。
調査は1月21日~3月7日にインターネットで実施。ALL DIFFERENT社が提供する内定者向け研修の受講者273人から回答を得ました。
情報元:ITmedia
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2504/03/news061.html