
米電気自動車(EV)大手テスラに暗雲が立ち込めています。欧州市場での販売が大幅に減少し、それに伴い株価も下落している状況です。
2025年のスタートはテスラにとって厳しいものとなっています。**Yahooファイナンス**によると、テスラの株価は2月25日に8.4%下落し、2月26日午前時点では299.19ドルで取引されています。年初から約25%下落しており、ドナルド・トランプ大統領の就任式が行われた1月20日以降の下落幅は約29%に達しています。
B・ライリー・ウェルス(ボストン)のチーフ・マーケット・ストラテジストであるアート・ホーガン氏は、ロイターの取材に対して「マスク氏は現場で細かく指示を出すタイプの経営者だが、ホワイトハウスで長い時間を過ごしているため、自社経営にどの程度の時間を割いているのかが疑問だ」と指摘しています。
また、一部のテスラ車オーナーの中には、イーロン・マスク氏の政治的な動きへの反応として、所有していたテスラ車を売却したり、新規注文をキャンセルしたりするケースが出ています。世論調査によると、多くの消費者が政治的な理由からテスラを避け、代わりに海外メーカーの電気自動車を選んでいることが示唆されています。
欧州市場での販売低迷やマスク氏の政治的なスタンスへの反発が、テスラの経営に悪影響を与えていることは明らかです。この危機を乗り越えるためには、経営方針の見直しや市場への対応が急務となっています。