
2月9日、カーリングの日本選手権女子決勝が行われ、フォルティウスが北海道銀行を8-7で破り、4年ぶりの優勝を果たしました。試合は接戦となり、7-5で迎えた10エンドで北海道銀行の田畑百葉がドローショットを決め、7-7の同点に。エキストラエンドに突入し、互いに緊迫した攻防が続きました。最後は吉村紗也香の一投に全てがかかり、吉村は「自分の感覚を信じて投げた」と振り返りながら、最後のドローショットを成功させました。場内では手拍子が起こり、フォルティウスは見事に優勝を決めました。
大会を通して、フォルティウスは圧倒的な強さを示し、1次予選リーグでは4戦全勝、2次予選リーグではロコ・ソラーレに惜敗したものの北海道銀行を破り、準決勝では再度北海道銀行を破って決勝に進出しました。優勝に貢献した吉村の安定したプレーが最終投に象徴され、冷静さと精度の高いショットが勝利を呼び込んだと言えます。
大会MVPには小野寺が選ばれ、彼女は「ゼロからのスタートだったが、チームメイトがそろっていたからこそここまで来られた」と語りました。フォルティウスは優勝により、3月に行われる世界選手権の日本代表として出場が決まり、ミラノ・コルティナ五輪の出場権獲得を目指します。また、9月の日本代表決定戦に向けても準備が進んでいます。
この大会は、選手たちにとって特別な意味がありました。近江谷は2010年バンクーバー五輪、小野寺は2014年ソチ五輪に出場しており、2人はそれ以来の五輪出場を目指しています。吉村にとっては5度目のオリンピック挑戦となり、初めて五輪を目指す小谷と小林にとっては大きなチャンスの時期です。小野寺は「代表決定戦ではSC軽井沢さんとロコ・ソラーレさんとの戦いになるので、作戦面や技術面を磨いていきたい」と意気込みを語り、五輪出場に向けてさらに進んでいく姿勢を示しました。
フォルティウスの選手たちは、これまでの努力を結実させ、さらに高い目標に向かって進んでいくことを決意しています。