「チョコが高くなっていてびっくり」…カカオ高騰で加速、バレンタインデーの変化

神奈川県内の百貨店では、バレンタインデーを前にチョコレート商戦がピークを迎えています。今年はカカオ豆の価格高騰の影響で、チョコレートの価格も上昇傾向にあり、カカオ含有量が少なく比較的手頃な焼き菓子などが主力商品として登場しています。

横浜高島屋では、14日まで「アムール・デュ・ショコラ 2025」というイベントが開催され、国内外の約140ブランドが出店して賑わっています。カカオ豆の価格高騰や物価高の影響で、チョコレートの価格は約1割値上がりしており、ビスケットやナッツなどの食材とチョコレートを組み合わせた「お菓子系ショコラ」や、マドレーヌなどの焼き菓子が目立っています。各ブランドも商品数を増やし、サブレにチョコレートを挟んだ「サブレオショコラ」や、チョコレートでコーティングしたマドレーヌ「ロサードマドレーヌ」などが販売されています。

横浜市の女性会社員(45歳)は「チョコレートが高くなっていてびっくりした」と話しており、価格が上昇している中で選び方に慎重になっている様子が伺えます。民間の調査機関「SOMPOインスティチュート・プラス」の小池理人上級研究員によれば、カカオ豆の先物価格は昨年12月に2019年12月と比べて約3.5倍に上昇しており、この影響で各ブランドが焼き菓子などを増やし、円安の影響で国内ブランドが人気を集めているという傾向があります。

そごう横浜店では、16日まで「ヨコハマチョコレートパラダイス」が開催されており、国内外78ブランドが集まり、こちらも賑わっています。バレンタインデーに関する調査では、約7割が「自分のために購入する」と回答しており、「ご褒美チョコ」の傾向が続いています。原材料の価格上昇を受け、予算は昨年と変わらないという回答が多く、焼き菓子などの選択肢を増やしているようです。

また、そごう横浜店では、6日までの売り上げ上位3位は海外の高級チョコレートブランドが占めたものの、4位には東京都内の洋菓子店「フキアージュ」のフィナンシェやカヌレがランクインし、一部の焼き菓子は完売するほどの人気でした。そごう横浜店の担当者は、「バレンタインデーはチョコレートの祭典から、スイーツの祭典へと変わりつつある。カカオ豆の価格高騰がその流れを加速している」と話しています。

ラグジュアリーとは何か?

ラグジュアリーとは何か?

それを問い直すことが、今、時代と向き合うことと同義語になってきました。今、地球規模での価値観の変容が進んでいます。
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