「恐怖心から弱気に」藤井聡太14歳に“29連勝を許した”8年後のタイトル初挑戦…増田康宏27歳とは何者か「矢倉は終わった」大胆発言集の背景

第50期棋王戦 第1局解説

藤井聡太棋王(22=七冠)と増田康宏八段(27)の五番勝負が始まった。第1局は2月2日、高知県高知市で行われた。本稿では増田の奨励会時代のエピソードや藤井との対局歴、棋王戦第1局の模様を詳しく解説する。

奨励会時代と藤井との因縁

増田は1997年東京都昭島市生まれ。5歳で将棋を始め、小学1年生で「八王子将棋クラブ」に通い急成長。羽生善治九段に二度勝った逸材として「羽生を倒すのはお前だ」と期待を受けた。2008年に奨励会入りし、2014年に16歳で四段昇格。その後、2016年の新人王戦で優勝した。

藤井との因縁は2016年、藤井が14歳2カ月で四段昇格したことから始まる。増田は奨励会時代に藤井に2勝していたが、2017年の「炎の七番勝負」では敗北。「1年で隙がなくなっていた」と驚きを隠せなかった。さらに同年6月26日の竜王戦決勝トーナメントでは、藤井の29連勝を許すこととなった。

棋王戦挑戦までの道のり

今期棋王戦で増田は木村一基九段、伊藤匠叡王、渡辺明九段らを破り、挑戦権を獲得。「特別な藤井対策はせず、中終盤の戦いに注力する」と語り、伝統的な研究法を用いた。

第1局の展開

藤井の先手番で角換わり腰掛け銀となり、増田は早指しで受けに徹した。藤井の攻めに耐えつつも、飛車を自陣に押し込まれたことで苦境に。最終盤では藤井より早く秒読みに入り、127手で敗北した。

増田の将棋観と今後

増田は「矢倉は終わった」「感想戦は必要ない」など独自の考えを持つ。詰め将棋の有効性にも疑問を呈するが、実際には難解な詰め将棋を解いている。プライベートでは交際中の彼女が「勝利の女神」となるか注目される。

第2局は2月22日、石川県金沢市で行われる。増田が巻き返せるか、注目が集まる。

ラグジュアリーとは何か?

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