福岡県産のブランドイチゴ「あまおう」を新鮮な状態で届け、販売促進につなげるため、JA全農ふくれん(福岡市)や福岡県は29日、首都圏向けの空路輸送を試験的に開始した。
この試験は3月にかけて計10日間実施され、品質やコストを検証した上で、来シーズン以降の本格導入を検討する。
2024年問題による輸送力の低下が懸念される中、陸路の輸送時間延長やコスト上昇への対策として、複数の輸送ルートを確保し、ブランド力を維持するのが狙い。空路を利用することで、陸路よりも輸送期間を1日短縮でき、より鮮度の高い状態で提供できるメリットがあるという。
この日午後、福岡市博多区の運送業者の支店から、あまおう1360パック(367キロ)が次々に羽田行きの航空コンテナに積み込まれた。
JA全農ふくれん果実課の進藤嘉文さんは「今後、運転手不足がさらに深刻化する可能性もある中、輸送手段の一つとして空路を活用できるのは重要です。特に傷みやすい春先にも、高品質な状態で届けられることを期待しています」と語った。